ドコモ・ヘルスケアはこのほど、「年間を通しての睡眠時間および、中途覚醒時間(就床中に目が覚めてしまった時間)」に関する調査結果を明らかにした。

週ごとの平均睡眠時間(分)

同調査は、同社のウェアラブル活動量計「ムーヴバンド3」を利用する男女2万6,302人の年間睡眠データ(2016年4月3日~2017年3月31日まで)をもとに算出したもの。「ムーヴバンド3」を腕に着けて眠ると、睡眠中の体の動きから睡眠状態が「浅い」「深い」「覚醒」の3パターンに判定され、アプリ上のグラフで確認できるという。

年間睡眠データを集計し、週ごとの平均睡眠時間を確認したところ、年間で睡眠時間が一番短い時期は男女とも7月末であることがわかった。1月では男性375.8分、女性393.3分であるのに対し、7月末では男性347.0分、女性366.9分となっている。最大で約30分も平均睡眠時間が減っていることが明らかになった。

週ごとの平均中途覚醒時間を確認したところ、夏は冬よりも2分ほど長かった。平均中途覚醒時間は2月では男性が8.5分であるのに対し、6月末では10.3分になっている。女性は3月に8.6分だった平均中途覚醒時間が、8月では10.4分だった。途中で目が醒(さ)める時間が長くなり、睡眠の質そのものが低下していることがわかった。

週ごとの平均中途覚醒時間(分)

東京都における平均睡眠時間および平均中途覚醒時間と平均夜間気温と比べたところ、全体的に気温が高い時期になると睡眠時間が短く、中途覚醒が増える傾向があることがわかった。日照時間が長くなることや、長期休暇に伴うライフスタイルに変化の影響も考えられるが、気温の影響も大きいと考えられるという。

東京都における週ごとの平均夜間気温と平均睡眠時間

東京都における週ごとの平均夜間気温と平均中途覚醒時間

医学博士で東京睡眠医学センター長の遠藤拓郎先生は、夏の寝苦しい時期の対策として「布団内の温度を33℃くらいに保つこと」をすすめている。そのためには、室内の温度を約27℃から29℃くらいに設定するのが良いとのこと。

「適切な室温を保つために、エアコンをつけたまま寝ても構いません。また、夏場の快眠には、部屋をドライに保つことも大切です。そのためにも、エアコンを用いて温度と湿度の管理に気を配り、快適に眠るための環境を整えるようにしてください」とアドバイスしている。