一人っ子の家庭は、今やごく一般的なものとなっている。何らかの理由でこれ以上の子どもを持つことを諦めた、ということもあるかもしれないが、いずれにせよ授かった命に感謝し、日々子育てに奮闘しているに違いない。今回は、子どもを持つ女性マイナビニュース会員183名に、「子どもが1人で良かったと感じることはあるか」を聞いた。
Q.子どもが1人で良かったと感じることはありますか?
はい 70.5%
いいえ 29.5%
Q.子どもが1人で良かったと感じることが「ある」と回答した方にお聞きします。どんなことが良かったと感じますか、具体的に教えてください
「お金がかからない/お金をかけられる」
・「たくさん子どもがいる家庭を見て、金銭的に厳しいと思ったから」(38歳/北海道/医療・福祉・介護サービス/専門サービス関連/会社員・公務員・団体職員)
・「お金がかからないと思う。このご時世、子どもが多いとお金が莫大にかかるので」(44歳/埼玉県/その他/その他・専業主婦等/専業主婦)
・「教育費に、かなりお金をかけることができた。旅行や外食も気軽に行ける。経済的には1人でよかった」(57歳/大阪府/教育/専門サービス関連/個人事業主・会社役員)
・「1人だったから、大学まで行かせてやれたと思う。好きなこともいろいろやらせてあげられたと思う」(51歳/愛知県/医療・福祉・介護サービス/専門サービス関連/会社員・公務員・団体職員)
・「教育費がかからない。子どもは大学院進学を考えているが、兄弟・姉妹がいたら学費は出してやれなかっただろうと思っている」(45歳/東京都/その他/その他・専業主婦等/専業主婦)
・「子ども1人に十分お金と時間をかけてあげられる。自分自身一人っ子なので、子どもも一人っ子で構わない。一人っ子でも、兄弟・姉妹がいても、メリットデメリットは両方ある」(35歳/岩手県/その他/その他・専業主婦等/専業主婦)
「たくさん手がかけられる、愛情が注げる」
・「愛情をたっぷり注げること!」(29歳/和歌山県/その他/その他・専業主婦等/専業主婦)
・「やりたいことに、ちゃんと付き合ってあげられる」(33歳/富山県/その他/その他・専業主婦等/専業主婦)
・「1人だからこそ、この子だけに愛情を向けられるし、きちんと向き合うことができる」(31歳/石川県/その他/その他・専業主婦等/専業主婦)
・「1人に集中的にかまってあげられるところ」(36歳/奈良県/鉱業・金属製品・鉄鋼/事務・企画・経営関連/会社員・公務員・団体職員)
・「他の兄弟・姉妹と比べることなく、愛情をすべてかけられること。1人でもいてくれるだけで幸せ」(41歳/茨城県/教育/公共サービス関連/会社員・公務員・団体職員)
・「愛情をたくさん注げるし、その子だけを見ていられる。だからと言って、決して甘やかしたりはしないで見守りたいと思う」(50歳/茨城県/その他/その他・専業主婦等/専業主婦)
「子育てに余裕がある」
・「お昼寝してくれると、自分の時間も持つことができる。2人以上だと休む暇がなさそう」(36歳/長崎県/その他/その他・専業主婦等/専業主婦)
・「1人目を育てている時点で大変すぎて、自分には無理だと思ったので。2人以上の子どもを連れている人を見ると尊敬する」(37歳/新潟県/その他/その他・専業主婦等/専業主婦)
・「1回で子育てが終わるから」(37歳/東京都/フードビジネス/販売・サービス関連/会社員・公務員・団体職員)
・「自分の時間が持てること。2人、3人いると育児で1日が終わって、自分の人生も終わっていくような気もする。何人も欲しくない」(35歳/宮崎県/医療・福祉・介護サービス/専門サービス関連/会社員・公務員・団体職員)
・「両親が遠方なので、下の子がいると世話をしてあげられなかったと思う」(40歳/岐阜県/広告・出版・印刷/技能工・運輸・設備関連/個人事業主・会社役員)
・「学校などの役員が1人分で済む」(33歳/千葉県/その他/その他・専業主婦等/その他)
「兄弟・姉妹間のトラブルや喧嘩がない」
・「兄弟・姉妹喧嘩がない」(27歳/東京都/その他/その他・専業主婦等/専業主婦)
・「兄弟・姉妹を比較することがないこと」(54歳/千葉県/その他/その他・専業主婦等/専業主婦)
・「できれば兄弟・姉妹を作ってあげたい気持ちですが、病気になったりしたときは、1人だと移る心配がないので」(38歳/北海道/その他/その他・専業主婦等/専業主婦)
「その他」
・「自立しやすい」(46歳/大阪府/その他/その他・専業主婦等/専業主婦)
・「親も子も今に満足しているから」(53歳/神奈川県/その他/その他・専業主婦等/専業主婦)
・「親子3人の絆が強い」(61歳/北海道/その他/その他・専業主婦等/専業主婦)
・「私に持病があり、子どもなりに心配やお手伝いを率先してくれる。おおらかで、温かみのある子どもに成長する」(52歳/埼玉県/その他/その他・専業主婦等/専業主婦)
総評
「子どもが1人で良かったと感じることはある」と回答したのは70.5%で、約7割が一人っ子で良かったと感じていることが分かった。
具体的に良かった点として(複数回答あり)、最も多かったのは「お金がかからない/お金をかけられる」で39.5%が挙げている。続いて「たくさん手がかけられる、愛情が注げる」が31.0%。「子育てに余裕がある」が29.5%。「兄弟間のトラブルや喧嘩がない」は6.2%となった。「その他」は5.4%、「特にない、無回答」は0.8%だった。
子育てにとって経済的な裏付けがあることはやはりとても大切な要素となっており、今回の調査でもそれが確かめられた。特に現在は教育費をいかに賄うかが大きなポイントで、子どもの数によってその出費計画が左右される現実がある。コメントにも、「たくさん子どもがいる家庭を見て、金銭的に厳しいと思った」「1人だったから、大学まで行かせてやれたと思う」「金銭的に子ども1人以上を養える余裕がない。子だくさんの方は本当にすごいと思う」など、シビアな言葉が並ぶ。
続いて挙げられた「たくさん手がかけられる、愛情が注げる」と「子育てに余裕がある」は、いずれも一人っ子の子育てが2人以上の場合に比べ、物理的に余裕があることを示している。子どもに手をかけられることはイコール、手がかからないことを意味している。つまり、子どもが1人であることで手間や愛情を集中して注げるし、別の見方をすれば比較的手がかからないので、母親は自分の時間を持てたり、息抜きができたりといった側面があるのだろう。実際にキャパオーバーしている母親を見て、一人っ子で良かったと実感する声も寄せられている。
「兄弟・姉妹間のトラブルや喧嘩がない」では、兄弟・姉妹を比較してしまうことや、兄弟・姉妹喧嘩などのトラブルを避けられるといった意見があった。「その他」には、「離婚したので、子どもが1人で本当に良かった」という、極めてリアルなコメントもあった。
一人っ子の家庭と兄弟・姉妹がいる家庭にはそれぞれに良きところ、メリットやデメリットがあるだろう。また親であれば誰でも、わが子には最大限の愛情と手間暇、お金をかけてあげたい、という気持ちで子育てをしているに違いない。その点で一人っ子の親は、かなりの利点を感じていることがうかがえる調査結果となった。
調査時期: 2017年6月13日~2017年6月20日
調査対象: マイナビニュース会員(子どもをもつ女性)
調査数: 183人
調査方法: インターネットログイン式アンケート
※写真と本文は関係ありません