ドライブインレストランとして利用するのも楽しい

イメージしにくいと思うので、まずは実際にドライブインで注文してみよう。ドライブインエリアに車を停車させ、メニュー下にあるボタンを押して待つこと数秒、「いらっしゃいませ! 」の明るい声が飛び出した。ドライブインでもイートインと変わらず全メニュー注文OK。マイク越しにオーダーを聞かれたら、好みの料理を注文しよう。

牧港店の創業当時の様子。ひさしの下にドライブイン利用の車が並ぶ(写真提供: A&W)

運転席に座ったまま、小さな呼び出しボタンをプッシュ!

オーダー完了後、しばらくすると店舗から店員さんが商品を持って登場。お釣りの用意もされているので、その場で商品と引き換えに支払いを済ませればOK。ただし、5,000円札や1万円札といった高額紙幣を使う場合は、オーダー時に伝えておくとスマートだ。使用される高額紙幣に見合ったお釣りを用意してくれる。

店員さんの笑顔でこちらも自然と笑顔に

さて、ここまでの説明で「ただのドライブスルーでは? 」なんて思った方もいるかもしれない。しかし、ドライブインレストランの真骨頂はここから!ドライブスルーの場合は、後続の車がいるために商品受け取り後は慌ただしく車を発進させることになるが、ドライブインレストランはそこから移動することなく食事を楽しめるのだ。誰にも邪魔されずにのんびりと、食後はリクライニングを倒してひと休みすることだってできる。

ドライブインスペースは店舗の両脇に広がっている

つまり、自家用車がそのままレストラン代わりになるということで、車社会であるアメリカの文化をそのまま沖縄に持ち込んだ結果が今に至っている。オープン当初もまた、上の写真のように車を停め、車内でお気に入りのカーステレオでも流しながらハンバーガーを食べていたのかもしれない。

今でもドライブインを利用する人は多く、ノーメイクで休日を満喫する女性やお風呂上がりのパジャマ姿で訪れる男性など、一人で気兼ねなくハンバーガーを頬張りたい時には特に有効。もちろん、単にお店に入るのが面倒、暑いので車から出たくない、というものぐさにもピッタリ。沖縄をドライブする時はぜひ一度体験してみてはいかがだろうか。

ドライブインエリアに並ぶアメリカ車の数々(写真提供: A&W)

沖縄でしか味わえない特別なハンバーガー

おしゃれでどこか懐かしさを感じる、オールドアメリカの世界に浸れるA&W。アメリカで生まれ、沖縄で育ったハンバーガーは、これからも地元に根差したおいしさを追求していくのだろう。

「それでもエンダーの空気感を持ち帰りたい! 」という人は、店内で販売されるオリジナルグッズをチェック。おなじみのロゴマーク入りのTシャツや、マスコットキャラクターのルーティのイラストがかわいいカレンダーなど、バラエティ豊富なアイテムがそろっている。沖縄のビーチに欠かせない島ぞうりもエンダー仕様。定期的にいろいろなグッズを製作しているので毎回訪れるたびに少しずつ集めるのも面白い。

ルートビアのジョッキやスープで使用するマグカップなども販売

沖縄のまぶしい太陽の下、レンタカーを走らせておなかがすいたらオレンジ色のロゴを探す。何気ない顔をしながら、「エンダー寄ってく? 」なんて言えば、あなたも立派なうちなーんちゅになれるかも!?

●information
A&W 牧港店
住所: 沖縄県浦添市牧港4-9-1
営業時間: 24時間
定休日: なし

※県内26店の内、ドライブインが設置された店舗は名護店・泡瀬店・美浜店・屋宜原店・牧港店の5店舗のみとなるのでご注意を!

筆者プロフィール: 阿久津彩子

東京都出身、沖縄在住。沖縄の編集プロダクション「WORD WORKS OKINAWA」の運営&ライターを務める。沖縄の島野菜と果物の力強さに驚き、週末はファーマーズマーケット巡りにいそしむ。入手した野菜は同量のお肉と一緒に食すのが基本だが、過剰摂取なのか全くやせない。旬の味覚を存分に楽しめるおいしいお店から、本当は秘密にしたいオススメの穴場スポットまで、沖縄の最新情報を幅広くご紹介します。