キャセイパシフィック航空(拠点: 香港)は6月14日、「大人のテーマパーク 香港」をテーマに、香港デスティネーションキャンペーン「蜷川実花 × 香港 by キャセイパシフィック」の開始とともに、今後の路線・機材計画を発表。2017年内にエアバスA340-300を全機退役し、2018年半ばには現在開発中のエアバス最新機種であるエアバスA350-1000の導入を予定している。

6月14日より香港デスティネーションキャンペーンを開始

同社は2017年5月現在、144機の運航機材を保有し、香港を拠点にアジア、ヨーロッパ、オーストラリア、北米、アフリカ方面と、世界47カ国・地域189都市に旅客・貨物の定期便を運航。路線拡張とともに機材更新を実施しており、2016年10月には同社が保有するボーイング747-400旅客機を退役した。現在、2機あるA340-300の退役は、予定通り2017年内の退役となる。

2016年10月にボーイング747-400旅客機のラストフライト実施

機材別に見ると、ボーイング777-300が65機、ボーイング777-200が5機、エアバスA340-300が2機、エアバスA330が38機、エアバスA350-900が13機、合計144機であり、全運航旅客便の平均機齢は7.5年となっている。

また現在、確定済発注機材は56機であり、内訳はエアバスA350-900が9機、エアバスA350-1000が26機、ボーイング777-9Xが21機となる。A350-1000に関しては、2018年半ばの受領を予定しているが、開発の状況次第では納入のタイミングが遅れる可能性があると話す。

同社は昭和21(1946)年に香港で創業し、昭和34(1959)には羽田=香港線を就航。同路線は、日本にとって2番目となる国際線となった。以降も就航路線を拡大し、現在では、香港=日本路線は6都市7空港から毎日20便以上を運航している(グループ会社のキャセイドラゴンによるコードシェアを含む)。その内訳は、成田へは毎日5便、羽田へは毎日3便、関空へは毎日7便、中部へは毎日3便、福岡へは毎日2便、新千歳へは週10便、那覇へは毎日1便となる。

2017年冬ダイヤからは、毎日5便の成田線に台北経由便を1便加えて毎日6便に拡大。時間・機材はまだ明らかにしていないが、成田午前発・台北午後発と、日本からの渡航者にとって利便性の高いスケジュールを予定している。なお、同じ冬ダイヤにおいて、毎日3便で運航している羽田線をキャセイパシフィック航空が運航する2便に調整を行う。

香港=日本路線は6都市7空港から毎日20便以上を運航

キャセイパシフィック航空日本支社営業本部長のニック・ブルックス氏は、日本市場は同社にとってトップ10に入る市場と話す。6月16日には横浜スタジアムで「キャセイパシフィック航空香港ナイター」と称した横浜DeNAベイスターズのセ・パ交流試合を実施するほか、9~10月には高度3万5,000フィートの上空でもおいしく味わえるよう特別に醸造したクラフトビール「ベッツィービール」を日本路線にも期間限定投入するなど、今後も積極的な路線展開や投資を実施していくという。

6月16日には横浜スタジアムで「キャセイパシフィック航空香港ナイター」を実施

ベッツィービールは、同社が導入した1機目の航空機として1940~1950年代に活躍した、ダグラスDC-3の愛称「ベッツィー」にちなんで名付けられたビール

香港とヨーロッパ、カナダ、米国、日本、ニュージーランド、テルアビブを結ぶ各路線にも期間限定で順次提供していく