私たちが覚えておきたいのは、皮膚の角質層が悪い物質を体内に浸透していくのをブロックしているということだ。角質と聞くと、美容的にはあまりよいイメージがないかもしれないが、体の機能的には大切な役割を担っているのだ。

その角質層を適度に保つためには、洗い過ぎないことが大切。脇坂先生は「普通の生活をしているのであれば、シャンプーするのも石けんで体を洗うのも一日1回で十分。皮膚表面の皮脂や常在菌は天然クリームのようなもの」と話す。

心身ともにストレスをためない健やかな日々を心がけよう

また、一定時間頭皮に塗布するヘアカラー剤などは、説明書に書いてある使い方を守ることが重要という。ヘアカラー剤に限った話ではないが、間違った使い方をしたり、極端に使用頻度が多かったりすると、皮膚の表面が荒れてしまい、角質層が本来持っているブロック機能を果たせなくなる可能性があるためだ。

心身ともに健やかな日々を

私たちの体は本来、悪いものの侵入をブロックする機能を備え、万が一体内に入ってもデトックス(解毒する)働きがある。すべてに無頓着なのは考えものだが、身の回りのものすべてに神経をとがらせる必要はなさそうだ。

ただし、健康であってこそ、私たちの体は本来の働きをしてくれる。正しく機能させるためにも、心身ともにストレスをためない健やかな日々を心がけるといいだろう。

からだエイジング