岡田将生と木村文乃がW主演を務める映画『伊藤くん A to E』(2018年春公開)が製作されることが21日、わかった。
同作は柚木麻子による同名小説を映画化。容姿端麗だが自意識過剰で無神経すぎる痛男・伊藤誠二郎(岡田)と、伊藤に人生を振り回される4人の女達、そして伊藤にまつわる恋愛相談をネタに新作ドラマで再起を図る脚本家・矢崎莉桜(木村)の姿を描く。
矢崎の相談者A・島原智美は、伊藤に5年片想い中だが粗末に扱われ続ける才色兼備の高級カバン販売員。相談者B・野瀬修子は、伊藤にストーカーまがいの好意を持たれるが、その解決も自分の人生も他人任せなフリーター。相談者・相田聡子は、親友(実希)が想いを寄せる伊藤を寝取ってしまう、男を切らしたことがないタルト店の店員。相談者D・神保実希は、処女が重いと伊藤にふられて自暴自棄になり、人気放送作家相手に初体験を迫ろうとする大学生。伊藤に振り回されるこの4人の女性キャストも、今後発表となる。
岡田が演じる伊藤はとにかくモテるが、関わる人全てを不幸にする”クズ男”。メガホンを取る廣木隆一監督は「演じられるのは彼しかいない」と岡田に白羽の矢を立てた。廣木監督は7月からの撮影を控え、「岡田くんは最近役の幅がどんどん広がっていくようで、どんな芝居をしてくれるのか楽しみです」と期待する。
一方木村が演じるのは、プライドだけは高く、腹の奥で毒を吐きまくり、他人の不幸を利用してまで返り咲こうとするアラサー”毒女”(独身女性)という役どころだ。「これまでのイメージとギャップのある、腹黒くしたたかな木村文乃が見たい」という廣木監督の願いでキャスティングが実現した。4人の相談者達に加え、"女性E"として伊藤と対峙。原作者の柚木も「最低男を通じて連帯する女の子たちを描こうとした物語です。最高のキャストでの自作初映画化、こころから感謝します」と期待のコメントを寄せた。
岡田将生コメント
原作を読んでいたので、伊藤くんをやらせてもらえるのはとても嬉しかったです。
そして、また廣木監督とやれることが幸せだなぁと思いました。
伊藤には共感などは一切できず反感しかなかったです。それでも目が離せなくなり夢中に読んでしまいました。
一言で言うとクズみたいな男ですね。
本当にモンスターだなぁと思ってます。今まで培ってきたものを全て集約させて伊藤くんと心中する覚悟で臨みたいと思ってます。
崩壊していていく様がとても重要だと思ってるので、とことん、矢崎莉桜と対峙していこうと思ってます。
木村さんには一度もお会いしたことがないのですが、いつかご一緒したいと思っていたので嬉しいです。
撮影中はクズで終わりたいと思ってます。
木村文乃コメント
廣木監督とまたお仕事出来ることが楽しみです。こんなにもリアルで、痛くて、知りたくなかった「女であること」、を思い知らされる作品は他にはないと感じました。矢崎莉桜という、右に左に揺れる女性たちの実は一番の理解者で、去る者は追わないけど来る者も拒まない、傷つけている様で傷ついている独特の立ち位置の加減を上手く作り上げていけたらと思っています。伊藤くんは誰の中にもある、乗り越えるべきモノゴトを擬人化した姿なんだろうなと思っています。岡田将生さんとは初共演ですが忘れられない作品になれるように日々 を積み重ねて行きたいです。
(C)「伊藤くん A to E」製作委員会