JR東海は24日、毎年夏に浜松工場(静岡県浜松市)で開催している「新幹線なるほど発見デー」を7月22・23日に開催すると発表した。今年は会社発足30周年を記念し、今年1月にリニューアルした工場を初公開するなど、初めてのイベントも複数用意する。

先頭車研ぎロボット(JR東海提供)

工場入場線にある東海道新幹線唯一の踏切(JR東海提供)

工場の公開は東海道新幹線の全般検査を行う工場内を順路に沿って見学する形式で行われる。全般検査は前回の検査から36カ月もしくは120万km走行以内に行う検査で、台車や機器の検査修繕、車体の修繕・塗装などを行う。イベント当日はこのうち、新しく導入した先頭車研ぎロボットによる塗装前の車体研ぎ作業を実演する。

30周年記念イベントとして、現役運転士が指導する「ドクターイエロー運転台で運転士お仕事体験」、パーサーや保守係員と一緒にN700Aの先頭車両前で写真が撮れる「こども制服記念撮影」、新幹線車両の運搬に使用する機器に乗る「トラバーサ乗車体験」の3つを用意。このうち、トラバーサ乗車体験以外は小学生以下対象となる。

また、初めてのイベントとして、パーサーのレクチャーでグリーン車のサービスを体験する「パーサーお仕事体験」、現場社員が架線保守作業をレクチャーする「保守作業体験」、小学生以下が対象の保守用車両乗車体験の3つを実施。保守作業に使用するアルミカートの乗車体験も初めて行う予定で、1人で乗車できる10歳以上の来場者が体験できる。

その他、ドクターイエローの車内見学、 N700A・700系の運転台見学、小学生以下を対象とした車掌・運転士・清掃作業の仕事体験、保守用車両などの展示・実演といった催しを用意した。一部のイベントは事前申込みが必須可能となっており、「新幹線なるほど発見デー」専用ページで確認できる。

イベントに合わせ、新大阪駅を出発して途中で京都駅・名古屋駅に停車し、浜松駅手前から工場入場線を通過して浜松工場に入場する貸切新幹線を各日1本運行する。工場入場線には東海道新幹線唯一の踏切があり、通過する様子を車内から見学できるという。JR東海ツアーズをはじめ、おもな旅行会社からツアー商品として発売される。