俳優の船越英一郎が10日、都内ホテルで行われた「第25回橋田賞」の授賞式に出席。橋田賞受賞の喜びとともに、2時間ドラマの減少への危機感を訴えた。

船越英一郎

「2時間ドラマのシリーズものや単発ドラマで、こつこつと真面目に役柄に取り組み、確固たる地位を築いている」として受賞した船越。「この世界に入って35周年という節目の年に、今まで歩んできた道をみなさまに応援していただけたんだいう証しをいただけたということが感無量でございます」と感慨深げに語った。

そして、「残念ながら昨今、2時間ドラマの元気がないということで、少しずつ2時間ドラマの数も減ってきてしまいました」と2時間ドラマの厳しい現状に触れ、「絶対に、自分を育んでもらったこの2時間ドラマは、日本の文化から消してはいけないと思っています」と発言。「橋田賞をいただいたご褒美に、各局のみなさま、少しずつまた2時間ドラマをやらせていただけないでしょうか」と冗談めかしながらも切実に訴えた。

脚本家・橋田壽賀子が理事を務める橋田文化財団が主催し、日本人の心や人と人とのふれあいを温かくとりあげてきた番組と人に贈られる同賞。今回、橋田賞には船越のほか、土曜ドラマ『夏目漱石の妻』(NHK)、『ふつうが一番~作家・藤沢周平 父の一言~』(TBS)、『人生フルーツ』(東海テレビ)、NHKこども幼児番組(NHK)、女優の新垣結衣が選出され、大賞は該当なし。新人賞には女優の高畑充希、特別賞には俳優の中村吉右衛門と昨年11月4日に亡くなったドキュメンタリストの吉永春子氏が輝いた。