クオリティを高める工夫

インテリアは窓越しにのぞいただけだが、それでも質感の高さが伝わってきた。この点について林氏は次のように語った。

「クオリティを高めたいという意識は当初からありました。2年前のアウトランダーのマイナーチェンジでは、欧州市場からの要望に応えて内装の質感を引き上げましたが、今回はオールニューのモデルなので、最初からこの面をこだわって作り込んでいきました」

高いクオリティを意識して作ったニューモデル

それとともに留意したのは開放感だ。物理的な広さを追求するだけでなく、インパネを低くすることで感覚的な広々感を演出。リアクォーターピラーは力強さを演出しつつ、視認性も確保した。リアは垂直面にもウインドーを入れた上下2段とすることで後方視界に配慮している。

装備面ではコネクティビティが特筆できる。インパネ中央から立ち上がった薄型ディスプレイは、アップルのカープレイ(CarPlay)、グーグルのアンドロイド・オート(Android Auto)に対応。センターコンソールのタッチパッドコントローラーで操作するほか、音声操作にも対応している。カラーヘッドアップディスプレーを用意したこともポイントだろう。

ガソリンエンジンは三菱初のダウンサイジングターボ

エンジンはガソリンとディーゼルを用意する予定。ディーゼルはすでに「デリカD:5」に積まれている2.2Lターボがベースだが、“第2世代”と呼べるほどあらゆる部分に手を入れたそうで、燃費、音、滑らかさなど、すべての部分でバージョンアップを達成しているとのことだ。トランスミッションには三菱初の8速ATを導入しており、これも上質な走りに貢献しているという。

2.2Lターボのディーゼルエンジンは“第2世代”と呼べるほどの進化を遂げているという

一方のガソリンエンジンは1.5Lターボで、三菱としては初のダウンサイジングターボとなる。エクリプス クロスは欧州での販売を重視しているので、ダウンサイジングターボの採用は必然だったそうだ。エンジン本体は経験豊富な直噴方式をベースに、状況に応じて間接噴射を使い分けるデュアルインジェクション方式とすることで燃焼効率を高めた。CVTは8速マニュアルモード付きとしている。