パナソニックはこのほど、「男性ビジネスパーソンの口内ケア」についての調査結果を発表した。同調査は2月17日~20日、20~40代で有職業男性500名を対象に、インターネットで実施したもの。
ビジネスシーンで「他人の口臭」が気になったことがあるか尋ねたところ、72%が「ある」と回答した。一方、ビジネスシーンで他人に「自分の口臭」を指摘されたことがある人は29%だった。
歯科衛生士の北原文子氏監修のもと作成した「口内フローラの乱れチェック」に答えてもらったところ、「口内フローラ要注意」レベルに相当する「4個以上」当てはまる人は55%だった。多くのビジネスパーソンに「口内フローラ」の乱れが起きており、"トラブル予備軍"であることがわかった。
口内環境に十分自信があるか尋ねたところ、73%が「いいえ」、27%が「はい」と答えた。低評価の人に理由を聞いたところ、「睡魔に襲われ、歯を磨かないでそのまま寝てしまうことがあるから」(42歳)、「歯磨きしない日があるから」(44歳)などが寄せられた。
日常的に何らかの「口内ケア」を行っているか尋ねたところ、92%が「行っている」と答えた。具体的な対策を聞くと、1位は「歯ブラシで歯を磨く」(85%)、2位は「マウスウォッシュで口をゆすぐ」(29%)、3位は「ミントなどのタブレットを噛(か)む」(24%)だった。
現在の「口内ケア」で十分にケアができていると思うか尋ねると、61%が「そう思わない」と答えた。多くが口内フローラの乱れが要注意レベルで、自宅での対策も十分にできていないことがわかった。
歯科衛生士の北原文子氏によると、「口内フローラ」が乱れるとさまざまな症状を引き起こす原因になるという。通常の菌よりも毒性の高い歯周病菌が増え、食べカスなどに含まれるタンパク質を分解すると、口臭の原因にもなるとのこと。歯周ポケットのフローラまで対策をしておくことが大切であるという。
北原氏は、「口内環境」の状態を自分で確かめる方法を紹介している。舌の上にコットンを乗せ、ふき取って乾かしたあとにニオイをかいでみるとわかるとのこと。コットンがかなり口の中の環境に近くなるため、マスク臭のような嫌なニオイがした場合は要注意だという。
また、北原氏は「オーラルケアに必要なのは3つのステップ=「FBI」です」と語る。Fはフロッシング(歯と歯のスキマのケア)、Bはブラッシング(歯の表面のケア)、Iはイリゲーション(口内の洗浄)だが、日本人には「イリゲーション」が不足しているとのこと。勢いのよい水流で洗浄し、菌を洗い流すことは、予防歯科の観点でも非常に有効だという。