第40回日本アカデミー賞の授賞式が3日、東京・品川のグランドプリンスホテル新高輪にて行われ、優秀助演女優賞に選ばれた石原さとみと市川実日子が登場した。

左から石原さとみ、市川実日子、杉咲花 撮影:宮川朋久

最優秀作品賞、最優秀監督賞を含め、最多7部門の栄冠に輝いた映画『シン・ゴジラ』。主演の長谷川博己が優秀主演男優賞、石原&市川が優秀助演女優賞に選ばれるなど、俳優陣の演技も高く評価された。

米国大統領特使のカヨコ・アン・パタースンを演じた石原と、環境省自然環境局野生生物課長補佐の尾頭ヒロミを演じた市川は気心の知れた雰囲気で現れた。作中のシーンとともに演技が紹介されたが、カヨコの「ここから先はpersonal service!」という名言が飛び出すと、石原は「恥ずかし~!」と苦笑。また、市川はゴジラの音楽に合わせて首を振り、リズムを取っていた。

石原は『シン・ゴジラ』のために、外務省で働いている友人に話を聞いて服装や英語についてなど、話を聞いて役に生かしたというエピソードを披露。英語力を褒められた石原は「すみません、あの時の全力です」と苦笑しながら謝っていた。

共演した長谷川について、石原が「何を考えているかわからないことが多々ありまして……」と語ると、長谷川は額に手を当てて苦笑い。しかし石原は「常にフラットでいてくださるので、安心感を与えていただきますし、突き刺さるような一言を言ってくださったりしてとても刺激をいただいております」と長谷川への感謝の言葉を述べた。

一方市川は、『シン・ゴジラ』上映後の”尾頭ブーム”を知って驚いたと語る。「イラストレーターの方にお会いしたんですけど、『知ってる? 今、イラストレーター界隈では尾頭ヒロミ描いた? というのが挨拶代わりになってるんだよ』って」と説明し、「いろんなファンの方のイラストを見せていただいて、ありがたかったねですね」と笑顔になった。

様々な形で愛されるキャラクターになったが、市川は「どこか自分にもある共通点があったんだと思うんですけど、こういうなかなかない役に出会えたのは嬉しいですね」と喜びを表した。

■最優秀賞受賞リスト
作品賞…『シン・ゴジラ』
監督賞…庵野秀明/樋口真嗣(『シン・ゴジラ』)
主演男優賞…(佐藤浩市『64-ロクヨン-前編』)
主演女優賞…(宮沢りえ『湯を沸かすほどの熱い愛』)
助演男優賞…妻夫木聡(『怒り』)
助演女優賞…杉咲花(『湯を沸かすほどの熱い愛』)
アニメーション作品賞…(『この世界の片隅に』)
脚本賞…新海誠(『君の名は。』
音楽賞…RADWIMPS(『君の名は。』)
編集賞…庵野秀明、佐藤敦紀(『シン・ゴジラ』)
録音賞…中村淳、山田陽(『シン・ゴジラ』)
照明賞…川邊隆之(『シン・ゴジラ』)
撮影賞…山田康介(『シン・ゴジラ』)
美術賞… 林田裕至、佐久嶋依里(『シン・ゴジラ』)
外国作品賞…『ハドソン川の奇跡』