JR西日本は13日、同社本社にて「TWILIGHT EXPRESS(トワイライトエクスプレス)瑞風」の「第1期公開抽選会ならびに受付結果に関する会見」を実施した。

「第1期公開抽選会ならびに受付結果に関する会見」はJR西日本本社で行われ、ステージに「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」の先頭車の模型も展示された

「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」は6月17日から運行開始する。その第1期となる2017年6~9月出発分に関して、募集件数368件に対し、全国から2,022件の応募が集まったと発表された。最高倍率となったのは6月21日出発「山陽・山陰コース(周遊)2泊3日」の「ザ・スイート」(2名利用。1人あたりの旅行代金120万円)で、68倍だった。

第1期の受付結果が発表された後、運行初日にあたる6月17日出発分「山陰コース(下り)1泊2日」の各部屋の公開抽選が行われた。豪華列車の抽選会ということもあり、独特の緊張感が会場を支配した。

ステージには「ザ・スイート」「ロイヤルツイン」「ロイヤルシングル」と記された3つの箱が並び、JR西日本執行役員 鉄道本部営業本部長の室博氏がそれぞれの箱から応募用紙を1枚取り出す方式で抽選が行われ、各部屋の当選者の番号・年齢・性別・出身県が公表された。今回当選しなかった応募者も、次回応募時の抽選では優遇されるという。

公開抽選会の様子。JR西日本の室博氏(執行役員 鉄道本部営業本部長)が抽選を行った。当選者の番号などを記したパネルも

第1期から多数の応募が集まったことを受け、「私たちが提供する旅への関心の高さに応えていかなければならないと思います」と室氏。記者の質問に答える形で「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」の魅力を熱く語った。車両の魅力として、車体の両側に設置される180cmの開閉式の窓を挙げ、「(窓を開けて)風を感じてほしい」とのこと。最後尾のデッキも同列車の特徴のひとつで、室氏はデッキからの一押し風景として、明石海峡大橋が徐々に消えていくシーンを取り上げていた。

「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」はJR東日本「TRAIN SUITE 四季島」やJR九州「ななつ星 in 九州」といったクルーズトレインと肩を並べる存在となる。ただし、室氏によれば他社との"競争"は考えていないとのこと。豪華列車がそれぞれのエリアを楽しむ旅のきっかけになることを強調していた。他社のクルーズトレインとともに、「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」が日本人の旅行観を変えるきっかけとなる可能性を感じさせた。

今回の記者会見は多くの応募を受け、「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」に対するJR西日本の思いが伝わる内容となった。なお、昨年11月に実施された「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」の記者会見で言及された「新たな長距離列車」に関して、今回の会見では具体的な発表などはなし。現在も社内で検討しているとのことだった。