プロ野球解説者でタレントのデーブ大久保(50)が、9日に放送されたテレビ東京系バラエティ番組『じっくり聞いタロウ』(毎週木曜24:12~)にゲスト出演し、暴行事件の真相と自殺未遂を告白した。

デーブ大久保

大久保は西武コーチ時代、知人女性を殴った疑いで2009年に略式起訴。2010年にはドラフト1位で入団した菊池雄星投手への暴力が発覚し、行き過ぎた指導だとして世間から猛バッシングを受けてコーチを解雇された。

「自分の指導が正しいと思い込んでいた」と当時を振り返る大久保。「偏見をもって善悪を定めていたんですよ」「噂だけで(菊池)雄星を責めた。これは最低の僕のミス」と反省の弁を述べ、「(裁判を)やっている内に自分が悪いと分かり出す」「あれはもう、100%僕が悪い」と自らの非を認めた。

また、世間からのバッシングは「本当につらかった」。職を失い、周囲の目を気にしながらの生活を送る。ある日、電車での移動中に耐えきれなくなり、途中下車して「もう号泣して。このまま死んでやろうかな」「俺は世の中にいらないんだ」と思い詰めたこともあったという。

菊池投手への暴行疑惑で一週間の自宅謹慎を命じられた時のこと。近所の居酒屋に行くと、いつもよく飲む学校の先生がいて、その話に触れられることもなかったため酒が進む。当時借りていたウィークリーマンションに帰るまでは記憶にあるが、「次の日に起きたら、もう一本酒空けてたんですよ」。カーテンレールには紐がくくりつけられていて、それを見て「俺、死のうと思ったんだ」と酩酊状態での行動を知る。

「その時の部屋の写真とか、仲間が差し入れ持ってきて飲んだりした写真は今でも大事に携帯の中に入れている」と支えてもらった人々に感謝する大久保。現在は、プロ野球解説などの傍ら、新橋にある居酒屋「肉蔵でーぶ」を経営して前向きに生きている。