加速フィールが絶対的な強みに

実際、競合するハイブリッドカーの多くは、あまりリニアではなく、遅れがあってから駆動が立ち上がるのに対し、モーターが生み出す加速フィールは極めてリニアである。これは100%モータードライブのe-POWERの絶対的な強みに違いない。そして、このクラスでこれほど強力な加速を味わわせてくれるクルマというのは、ちょっと他に思い当たらない。

それでいて、使い方が従来のクルマと変わらず、充電する必要もなく、給油のみで走行できて、価格もリーズナブルなのだから、ノートのe-POWER搭載モデルがそれなりに売れるのもうなずける。

さらには、アクセルオフ時に回生ブレーキを強めにきかせることで、あまりブレーキペダルに踏みかえることなく運転できるという、ワンペダルドライブもe-POWERの特徴で、その評判も上々とのことだ。

また、ノートがもともと持っている強みとして、とくに競合車のアクアに対しては、ボディサイズのわりに車内が広くて実用性に優れ、内外装が上質に仕立てられていることも挙げられる。これまでノートのことを知らなかったけれど、e-POWERの登場をきっかけにノートのことを知り、こんなにいいクルマがあったのかと気づいて購入に至ったという人も、少なくないのだという。

e-POWERをきっかけにノートというクルマを知り、購入に至った顧客もいるという

かくして、2016年の中盤まで圧倒的に強かったプリウスやアクアをしのぐほどの販売を見せたノート。e-POWERという新しい魅力的な記号性も加わり、当面は目の離せない存在になりそうだ。