成田空港で作業支援ロボットを試験導入--脳が考えた通りに動き重労働を補佐

成田空港では1月24日より、航空会社の旅客手荷物ハンドリング業務にて、受託手荷物の持ち上げ・移動の動作を支援する最先端の装着型作業支援ロボットを試験導入し、空港従業員の負担軽減策として効果検証を行う。

今回、従業員の負担軽減や業務効率化につなげる施策のひとつとして、ロボット利活用を促進していく。効果検証にはANAとJALが協力し、重労働の多い旅客手荷物ハンドリング業務を対象に、導入効果の検証を目的としてロボットスーツを試験導入する。

検証は1月24日～2月18日に、成田空港第1ターミナルANAチェックインカウンター及びバゲージクレームエリア、第2ターミナルJALチェックインカウンター及びバゲージクレームエリアで実施。

導入するロボットはサイバーダイン社 HAL作業支援用(腰タイプ)で、チェックインバゲージのハンドリング業務を行うスタッフがロボットスーツを装着し、腰への負担軽減や生産性向上の効果を検証する。なお、同件は経済産業省による「ロボット導入実証事業」の補助金対象事業となる。

サイバーダイン社 HAL作業支援用(腰タイプ)の特徴は、人が身体を動かす時に脳から筋肉に送られる生体電位信号を読み取り、その信号の通り動くというもの(脳が考えた通りに動く)。物を持ち上げる・動かすなどの重労働で腰部や椎間板にかかる負荷を低減する。バッテリー駆動であるため使用場所に制限を受けず、コンパクトかつ軽量であるため女性でも取り付けが可能。

適用身長は140～180cm、適用体重は40～80kg、腹囲は120cm以下。寸法は縦:276mm×横:456mm×高さ:509mm、重量は約3.0kg。電源はリチウムポリマー電池で、駆動時間は約3時間 (交換バッテリーあり)。充電時間は約45分となる。