国土交通省は東京のタクシー運賃について、2017年1月30日から初乗り運賃を380~410円に引き下げると発表した。乗車距離約2kmまでの近距離利用では値下げとなる。

東京23区、三鷹市、武蔵野市の初乗り運賃が380~410円に(写真はイメージ)

東京のタクシー運賃については、今年4~7月にかけて、初乗り運賃の見直しを求める事業者の申請がなされていた。国土交通省では審査を進め、今回値下げに踏みきった。この新料金は東京都特別区(23区)、三鷹市、武蔵野市で適用される。

初乗り運賃は従来、2.0kmまでの下限運賃700円・上限運賃730円だったが、新運賃は1.052kmまで下限運賃380円・上限運賃410円となる。これにより、乗車距離2kmまでは値下げとなる。2kmから6.5kmまでは値下げになる部分と値上げになる部分があり、6.5km以上では値上げとなる。初乗り運賃の引下げによる運賃収入の減収分を中長距離利用者の運賃引上げでカバーし、全体として運賃収入が変わらないように組み替えるという。

国土交通省は8月5日から9月15日にかけて、23事業者40台のタクシー初乗り運賃を410円とする実証実験を実施している。乗客へのアンケートにより、新運賃では日本人のタクシー利用回数が46%増加するとの結果が出た。また、外国人利用者の約8割が、新運賃について「安価」もしくは「適当」と回答している。

今回の新運賃導入と合わせて、短距離利用者に対する運転者の接客マナーなどのサービスを向上させ、タクシーが短距離でも利用しやすいものとしていくよう取り組むことを事業者に求める。また、今後3年以内に料金についての事後検証を行う予定としている。

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