冬こそサーキュレーターを使うべき! メーカーが語る徹底活用法

日を追うごとに寒さが本格的になり、関東に住む筆者も朝晩は暖房なしでは乗り切れなくなってきた。しかし、筆者宅の暖房器具は基本的にエアコンしかない。したがって、エアコンの暖気が室内を満たすまではずっと布団の中にいざるを得ない。だから朝にゴミを出し損ねる、洗濯物を干すタイミングを逃す、洗い物もたまる、筋トレが続かない、貯金ができない。

そんな毎日を救ってくれた家電が「サーキュレーター」だ。マイナビニュースでは梅雨の時期にもサーキュレーターの活用法を紹介したが、冬でもサーキュレーターは使える。むしろ冬にこそ真価を発揮すると言っていい。具体的にどう活躍するのか!? それはプロに聞くのが一番だ。今回は筆者も愛用しているメーカー・アイリスオーヤマの広報担当である村越滋幸さんに、冬のサーキュレーターの活用法について根掘り葉掘り聞いてみた。

扇風機とはどう違うの?

――というわけで、よろしくお願いします
よろしくお願いします。アイリスオーヤマ広報の村越滋幸です。一番好きな家電はサーキュレーターです。

――まず、サーキュレーターとはどういった家電なのかご説明をお願いします
はい。サーキュレーターの用途は、文字通り空気のサーキュレーション(循環)です。扇風機に似ていますが、扇風機は人の体に風を当てるための製品なので、風量やパワーだけでなく、風が当たった時の心地よさも考慮されています。対してサーキュレーターは、人の体に風を当てることを想定していませんが、パワフルな風を出せるのが特徴です。

水流で例えるとわかりやすいのですが、サーキュレーターの風は直線的で強く、ホースから勢いよく出る水のような感じです。対して扇風機の風は、シャワーのように拡散性が高く、柔らかくて心地がいいイメージです。

サーキュレーターで暖房が効きやすくなる?

――なるほど。冬場はサーキュレーターをどう活用すればいいのでしょうか
最も効果的な活用法の1つが、エアコンとの併用です。具体的には、エアコンから出る暖気をサーキュレーターによって部屋中に循環させることで暖房効果を上げるわけです。これは夏の冷房でも使えるテクニックなんですが、冬の暖房の方がより有効です。

――暖かい空気を部屋中に行き渡らせるわけですね。なぜ夏より冬の方が有効なのでしょう
冷たい空気は下の方にたまる性質があるのに対して、暖かい空気は上の方にたまっていきます。人は床の上で暮らしていますから、冷房の風は人のいるところに行き渡りやすいのですが、暖房の風は天井の方に逃げてしまうんです。ですので、空気を循環させる恩恵は冬の方が大きい、というわけです。

特に足元が暖まるのは、体感的にも大きなメリットだと思います。ホットカーペットや床暖房などの足元暖房の導入を検討している人には、まずサーキュレーターをお試しいただきたいですね。

――数字で言うと、具体的な効果はどれくらいあるのでしょうか
エアコンに使用している電気のうち約20%の節電が可能なのではないでしょうか。

というのも、一般に、エアコンの暖房運転は設定温度を1度下げると約10%の節電になると言われています。個人差はありますが、サーキュレーターでうまく空気を循環させれば、普段より設定温度を2度くらい下げても快適な状態を保(たも)てるのではないでしょうか。

オススメの置き方は2通り

――エアコンと併用するにあたって、効果的な置き方はありますか?
上の方にある暖かい空気を下の方の空気と混ぜるのが大事なので、下から上に風を送るように向けるのが基本です。置く場所は部屋の構造や環境にもよりますが、エアコンの対角線上に置くのがオススメですね。基本的にはエアコンから最も離れたところが一番気温が低いので、その空気をエアコンの近くの暖まった空気にぶつけて循環させるわけです。

また、首を真上に向けて、部屋の中央に置くのもオススメですよ。部屋中の空気を満遍なく循環できます。いろいろと試しながら、自分の部屋に合った置き方を見つけていただければと思います。

――エアコンと併用する際に注意すべき点はありますか?
新型のエアコンですと、"足元を狙って暖める"など気流のコントロール機能が始めからついている場合があります。そういったエアコンをお使いの場合は、そもそもサーキレューターと併用するメリットはあまりないかもしれません……。お持ちの製品の機能をよく確認してから活用してください。

まだまだある! 冬の活用法

――ありがとうございます。エアコンとの併用以外に、冬のサーキュレーターの活用法はありますか?
5つほどありますので、順番に説明してもよろしいですか?

――ぜひお願いします

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次のページでは、怒涛のサーキュレーター活用術をお届けする。サーキュレーターを使い込んだ者にしか分からない世界が、そこにはあった。