出産前に知っておいた方がいいことは?

出産前にできることとは

仕事と出産の両立を目指すなら、妊娠中や出産後、子育て中にも可能な限り働きやすい環境を前もって整えておきたいものですよね。まず、勤めている会社の制度を調べておきましょう。産休制度や育休制度、必要な届け出、さらには人事システムなどを洗い出すことで、いざ授かった後、仕事のスケジュールを立てやすくなります。万が一、やり遂げられなかった業務があった場合の引き継ぎを誰に頼むか、といったことまで考えられれば、何も準備していなかったときより数倍、精神的な余裕を持てるでしょう。

また、早い段階で、上司と出産の希望時期やキャリアプランなどについて相談しておくことも大切です。あわせて、子供が生まれた後の働き方に関して、パートナーと話し合っておきましょう。出産を一人の問題として抱えず、周囲の人や家族と共有してみてください。

そのほか、大事なのは、自分の体調を整えておくこと。激務で生活リズムが乱れていたりすると、授かりたいと思ってもうまくいかず、悩む女性も多いようです。仕事だけでなく、ぜひ生活自体を見直す機会を作ってみましょう。

お金の面で気を付けておきたいこと

妊娠・出産で産休や育休を取得するとなると、仕事やキャリアだけでなく、お金のことも気になります。特に気を付けたいのは、出産によって収入が減少したとき。夫婦共働きで経済的に余裕があると、そのペースでお金を使い続けてしまい、家計が破たんしてしまうことも。出産後のお金の使い方について、あらかじめ話し合う機会を持ってみましょう。

また、出産や育児の際には、出産育児一時金や出産手当金といった健康保険などから支給されるお金や、育児休業給付金のように雇用保険から支払われるお金があります。その他、高額療養費制度や医療費控除、あるいは傷病手当金などの対象になることも。活用できる制度を知り、お金の不安を少しでも減らしたいですね。

仕事と出産の両立は難しく感じますが、あらかじめの準備や自分の希望を周囲に伝えることなどで、負担を軽減することができるでしょう。出産や子育ての経験が、キャリアに良い影響を与えてくれれば、仕事もプライベートも充実して過ごせそうです。

筆者プロフィール:武藤貴子
ファイナンシャル・プランナー(AFP)、ネット起業コンサルタント
会社員時代、お金の知識の必要性を感じ、AFP(日本FP協会認定)資格を取得。二足のわらじでファイナンシャル・プランナーとしてセミナーやマネーコラムの執筆を展開。独立後はネット起業のコンサルティングを行うとともに、執筆や個人マネー相談を中心に活動中。FP Cafe登録FP。