厚生労働省は7月29日、2016年春闘における民間主要企業の賃上げ要求・妥結状況を発表した。それによると、平均妥結額は前年(7,367円)比728円減の6,639円となり、4年ぶりに減少した。

平均妥結額、賃上げ率ともに金融・保険がトップ

現行ベース(交渉前の平均賃金)に対する賃上げ率は前年(2.38%)比0.24ポイント減の2.14%と、4年ぶりのマイナス。賃上げ率は3年連続の2%台となったものの、伸び率は3年間で最も低かった。

産業別にみると、平均妥結額が最も高かったのは金融・保険の7,981円で、次いで自動車の7,499円、造船の7,402円、機械の7,181円となった。賃上げ率でも、金融・保険が2.59%と最も高く、以下、窯業の2.44%、造船の2.42%、自動車の2.34%と続いた。

具体的な要求額を把握できた295社の平均要求額は前年(1万587円)比1,542円減の9,045円だった。

集計対象は、資本金10億円以上かつ従業員1,000人以上の労働組合のある企業のうち、妥結額(定期昇給込みの賃上げ額)などを継続的に把握できた313社。

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