全国無料のBSテレビ局・Dlife(ディーライフ/チャンネル番号:258)では、世界中の女性を虜にし、日本でも社会現象を起こしたドラマ『セックス・アンド・ザ・シティ』の主人公・キャリー・ブラッドショーの青春時代を描くTVドラマシリーズ『マンハッタンに恋をして~キャリーの日記~ 2』の放送を、2016年4月よりスタートした。

本作は、『セックス・アンド・ザ・シティ』の主人公であるキャリー・ブラッドショーのはじまりの物語。1980年代のNYを舞台に、平凡な女子高生が、お洒落と恋愛が命のキャリー・ブラッドショーになるまでを描く。4月から放送開始となったシーズン2では、失恋のショックから居場所を求めるキャリーを中心に、若き日のサマンサが登場するなど、『セックス・アンド・ザ・シティ』ファンも注目のストーリーが展開する。

そこで今回は、本作の日本語吹き替え版にて、キャリー・ブラッドショーを担当する声優・沢城みゆきに、作品の魅力はもちろん、吹き替えならではの面白さなどを語ってもらった。

沢城みゆきが語る『マンハッタンに恋をして~キャリーの日記~ 2』

――まずはシーズン1で声をあてた感想をお願いします

沢城みゆき

沢城みゆき「基本的にドラマは、主役の人生を追いかけていくものじゃないですか。周りの人のこともたくさん描かれてはいますが、やはり彼女のお話が中心になるので、まるでドラマの出来事が自分の人生に起きたかのような不思議な気持ちになれるのが主役なんだと思いました。それだけのめり込めるストーリーで、とにかくヒロイン性のある女の子なので、あっという間に虜にされて、ifの人生を生きたような不思議な体感が残りました」

――そしてシーズン2が4月より放送開始となりました

沢城「シーズン1のときから、すでにシーズン2があるというお話は聞いていたのですが、海外ドラマは次のシーズンが日本に入ってくるかも含め、必ず吹き替え版を制作するわけでないなので、あまり期待はしないようにしていたんですよ(笑)。なので、2でもまた演じることができるのが決まったときは、本当にうれしかったです。誰一人欠けることなく全員でシーズン2に向かえるのもすごくうれしかったですし、サマンサ役で新しく入ってくれた(魏)涼子さんをはじめ、本当に素敵なキャストの方がさらに加わってくれたのも、うれしかったです」

――ちなみに、演じる前に『セックス・アンド・ザ・シティ』はご覧になったのですか?

沢城「(『セックス・アンド・ザ・シティ』の)シーズン1の第1話をとりあえず観たところで、それと同時に、『マンハッタンに恋をして』でキャリー・ブラッドショーを演じているアナソフィア(・ロブ)の前の作品や彼女のインタビューなどをいろいろと漁ってみたんですよ。そうしたら、彼女自身がキャリーの要素をすでに盛り込んでいるという話をしていまして。走る仕草とか、ちょっとした癖なんかは、彼女がきちんと演じていると書いてあったので、どちらかというと、『セックス・アンド・ザ・シティ』でキャリー役の吹き替えをなさった永島由子さんのお芝居をトレースと言いますか、癖みたいなものを継承できればいいかなって最初は思っていたのですが、それならアナソフィアのお芝居をまるっとやってしまえば、それでイコールになるのではないかと気がつき、私の『セックス・アンド・ザ・シティ』は第1話で終わりました(笑)」

――アニメ作品で声をあてるのと外画の吹き替えでは何か違いなどはあるのでしょうか?

沢城「声優界代表で答えるとなると、すごくプレッシャーのかかる質問なのですが……」

――沢城界代表でお願いします

沢城「沢城界代表で言うと(笑)、アニメは二次元なので、私たちが声を入れるまでは生き物ではない。なので、ゼロから立ち上げるという印象があるのですが、吹き替えは、三次元の息をしている人がすでに存在している状態なので、ゼロからではなく、3とか4くらいから一緒に歩み出すようなイメージです。まずは彼女が一番大事にしていることを理解し、そのうえで、日本語吹き替え版のバランスにあわせていく。そのあたりで、役との距離感が少し違うかもしれません。ただ、走りだしちゃえば同じですね。自分が演じる役と一番の友達になりたいと思ってやっているし、一番の友達が大事にしている一番の友達は、私にとっても一番の友達だと思いながら相手役のことも大事にしています。アナソフィアの場合、彼女は本当にきちんとやってくれている女優さんなので、資料としては余りある情報があり、後は私がそれをどれくらい消化できるかの勝負になっていたのでありがたかったです」