女優の黒島結菜が、7月スタートの日本テレビ系ドラマ『時をかける少女』(毎週土曜21:00~21:54)で、連続ドラマ初主演を務めることが9日、分かった。Sexy Zoneの菊池風磨と、ひと夏の恋と青春を演じる。

『時をかける少女』で連続ドラマ初主演を果たす黒島結菜=日本テレビ提供

『時をかける少女』は、1965年に筒井康隆氏が発表してから、何度も実写化・アニメ化・舞台化されてきた青春小説の金字塔。黒島演じる高校生・芳山未羽が夏休み前のある日、理科実験室でラベンダーの香りをかぐことで"時を自由に超える能力"を身につけ、自分を見つめ直していく。

小さい頃に同作のアニメを見て好きになったという黒島は「まさか自分が主人公の女の子になれるとは思ってもいませんでした」と、今回のオファーに驚き。何度もリメイクされた作品に「プレッシャーはありますけれど、皆さんが知っている作品に出演できるのがありがたく、プレッシャーよりも頑張ろうという気持ちが大きいです」と意気込みを語りながら、「この夏に思いっきり青春を演じ切りたいと思います」と力が入る。

一方、菊池が演じるのは、未羽のクラスメイト・深町翔平で、本当の正体は2122年から来た未来人ケン・ソゴル。未来に戻れなくなってしまい、高校生として過ごしていくうちに、未羽に対して胸がザワザワする感情を持つようになっていく。

菊池は今回の役に「もう戻ることのできない高校時代において青春を過ごすことができるという、この上ないチャンスをいただいたことに対し、感謝の気持ちに満ちあふれてます」と青春を謳歌(おうか)する気満々。日テレ土曜21時は『スクラップ・ティーチャー ~教師再生~』(2008年)でテレビドラマデビューした枠で、「8年の時をへてこの枠に帰ってきたということもあり、少しでも成長した自分で、当ドラマに貢献できたら」と謙虚に語っている。

発表から50年たって、再びドラマ化されることに、原作の筒井氏は「自分自身にとっても、他の作家の作品を見渡しても、これほど幸せな作品はあるまい」と喜びをコメント。今作では、渡部亮平の脚本と、岩本仁志の演出で、未来人から見たストーリーを深く丁寧に描くことが特徴となっており、松本京子プロデューサーは「数多くいらっしゃる原作ファンの方々にも、今回初めて『時かけ』に接する方にも、存分に魅力を感じていただけるよう、丁寧に、そして楽しく明るくドラマを紡いでいきたいと思います」と狙いを語っている。

原作の筒井康隆氏(写真:ホンゴユウジ)

『時をかける少女』書影(筒井康隆 角川文庫)