ドコモ・ヘルスケアはこのほど、『みんなの「からだデータ」白書2016』の結果を明らかにした。同調査は同社の「WM(わたしムーヴ)」、「ムーヴバンド2」利用者の10代以上の男女1,923名のデータを分析したもの。分析対象期間は2015年1月1日~12月31日。

就床時間と起床時間(年代ごと) ※睡眠の途中で起き上がる、お手洗いに行くなどの中途覚醒の時間を除いている

就床時間と起床時間を年代ごとに調査したところ、睡眠時間における中途覚醒の割合が最も少ない、理想的な睡眠をしているのは40代であることが明らかになった。各年代の「中途覚醒率」を見ると、少ない順に1位40代(10.2%)、2位20代(10.9%)、3位30代(11.2%)となっている。

医学博士で東京睡眠医学センター長の遠藤拓郎氏によると、中途覚醒の少ない良質な睡眠を得るためには、「体力がある若年層である」「睡眠時間を取りすぎていない」の2点が必要だという。ただし、年齢は不可抗力のため、適正な睡眠時間を取ることで、その質をあげることが重要になるとのこと。

さらに睡眠に大切なホルモンが集中して出る時間帯である0時~6時になるべくかぶるように、睡眠時間を設定することも大切であるという。

平日と休日の就床時間と起床時間を男女別に調べると、男女ともに休日のほうが多く寝ていることがわかった。中でも女性のほうが平均し15分ほど長く床についている。また、女性のほうが中途覚醒時間は短くなっており、男性に比べて理想的な睡眠をとれていることもわかった。

平日と休日の就床時間と起床時間(男女別)

遠藤氏は、その理由を「女性ホルモンの働きによるもの」と分析している。女性は"若返りホルモン"といわれる女性ホルモンを持つため、男性に比べて実年齢より体も睡眠も若く、中途覚醒が少なく眠ることができるという。

よく眠るためのコツとして、遠藤氏は2つのポイントを挙げている。1つ目は「日中の活動をアクティブにすること」。日中に動けば動くほど、良質な睡眠が得られるといわれているため、適度な運動が大切とのこと。

2つ目は「起きる時間を一定にすること」。寝る時間が遅くなっても、起きる時間は一定にするよう心がけることも大切だという。「寝る時間は起きる時間に依存しているため、遅く起きると、翌日に疲れを持ち越すことになってしまいます」と注意を呼びかけた。