狙い目は5~7月と12月

逆に、これらの繁忙期を過ぎた5~7月と12月には入居希望者がガクッと減り、大家さんによっては売れ残りを心配して家賃を引き下げることがあります。「年度初めの引っ越しを予定していたけど、少しなら先延ばしにできる」という方は、春の終わり頃から初夏にかけての閑散期を狙って部屋探しをするといいでしょう。

そして、家賃相場が下がる閑散期は、大家さんに対する値下げ交渉が成功しやすい時期でもあります。他にその部屋に住みたいという人が現れないと、大家さん側からすれば「値引きをしないと借り手がつかないかも…」という焦りが出てきます。気に入った物件の家賃が予算オーバーだったとしても、そこで諦めずに是非交渉にトライしてみましょう。

値下げ交渉が成功しやすい物件とは?

値下げ交渉が成功しやすい物件には、幾つかのポイントがあります。まず、空室期間が続いていること。目安としては、大体3カ月以上空室が続いていれば狙い目だと言えます。次に、低層階の部屋であること。特に、1階の部屋は防犯などの問題であまり人気がありません。2階の部屋と家賃を比較してみて、値下げの余地がありそうか考えてみましょう。

実際の交渉は多くの場合、仲介業者の営業マンを通して行うことになります。率直に、「気に入ったけど予算をオーバーしている」ということを営業マンに伝えましょう。また、借り手のマナーとして、「◯◯円安くしてくれるのであれば申し込みます」と、値下げが成立すれば入居をするという意思を明確にすることも大切です。

また、家賃が安くならなくても何とか費用を抑えたいということであれば、礼金を値下げしてもらえる可能性があります。長く住むなら家賃を下げてもらった方がいいですが、住むのが短期間と決まっているのなら、最初に払う一時金について交渉を行うのもいいでしょう。

部屋探しはタイミングも重要なポイント。タイミングをつかむためにも前もってしっかりと準備をして、自分の生活スタイルに合った部屋を探しましょう!

株式会社回遊舎


"金融"を専門とする編集・制作プロダクション。お金に関する記事を企画・取材から執筆、制作まで一手に引き受ける。マネー誌以外にも、育児雑誌や女性誌健康関連記事などのライフスタイル分野も幅広く手掛ける。近著に「貯められない人のための手取り『10分の1』貯金術」「J-REIT金メダル投資術」(株式会社秀和システム 著者酒井富士子)、「NISA120%活用術」(日本経済出版社)、「めちゃくちゃ売れてるマネー誌ZAiが作った世界で一番わかりやすいニッポンの論点10」(株式会社ダイヤモンド社)、「子育てで破産しないためのお金の本」(株式会社廣済堂出版)など。