JR留萌本線留萌~増毛間の列車が12日から終日運転見合わせとなり、15日からバス・タクシー代行が実施される。気温上昇にともなう雪崩の恐れがなくなり、線路点検などを行った後、列車での運転を再開する予定だという。

留萌本線増毛駅。留萌~増毛間は2016年度中に廃止される予定

同区間は2016年度中の鉄道事業廃止が予定されており、利用者の減少、年間約1億6,000万円以上という赤字の他に、災害の多い線区であることも理由に挙げられた。大雨などによる土砂崩れに加え、2005年3月・2012年3月の2度にわたり、融雪期に線路へ雪や土砂が流入し、列車が乗り上げる脱線事故も発生している。

JR北海道は昨年も、雪崩や土砂崩れの恐れがあり、列車の安全を確保できる状況にないとして、2月23日から4月28日まで同区間の列車の運転を見合わせ、3月25日から4月28日までタクシー代行を実施した。今年も同様の理由で、2月12日の始発列車から留萌~増毛間が終日運転見合わせに。深川駅からの普通列車も留萌駅までの運転となる。

並行する路線バスが運行されない時間帯を中心に、2月15日からバス・タクシー代行も実施。通常ダイヤにおける深川駅13時23分発の下り増毛行、増毛駅15時41分発・17時47分発の上り深川行において、留萌~増毛間で代行バス・代行タクシーが運行される。いずれも代行タクシーは留萌~増毛間の各駅に停まり、代行バスは同区間を直行。増毛駅17時47分発の代行タクシーのみ、留萌駅から先へ向かう利用者がいる場合に留萌本線内の下車駅または深川駅まで運行するとのこと。

バス・タクシー代行は列車運転再開まで当面行われる。運転再開の時期に関して、JR北海道は「見込みが立ちましたら、あらためてお知らせします」と発表している。