本田技研工業(ホンダ)の米国現地法人であるアメリカン・ホンダモーターは、21日から米国ワシントンD.C.で開催中の「2016年ワシントンD.C.オートショー」(一般公開は22日~31日)にて、新型の燃料電池自動車(FCV)「クラリティ フューエル セル」の米国における販売概要を発表した。

「クラリティ フューエル セル」(画像は「第44回東京モーターショー2015」で披露された市販予定車)

クラリティ フューエル セルは、2016年末までに米国(カリフォルニア州)での販売を開始する。販売初年度はリース販売とし、市場における製品の使用状態やユーザーの意見・要望を収集した後に一般販売も行う予定。米国での価格は約6万USドル、月額リース料金は500USドル以下を計画している。

クラリティ フューエル セルが搭載している燃料電池スタックは、同社独創の技術により従来に比べて33%の小型化を図りながら、出力は従来比で約60%の向上を実現。燃料電池パワートレインをV6エンジンと同等サイズまでコンパクト化し、世界で初めてセダンのボンネット内に集約した。これにより、大人5名が快適に座れるゆとりあるフルキャビンパッケージを実現している。

また、パワートレインの高効率化や走行エネルギーの低減により、FCVトップクラスの一充填走行距離(参考値)300マイル以上を達成。一回あたりの水素充填時間は3~5分程度と、ガソリン車と変わらない使い勝手を実現した。なお、クラリティ フューエル セルのプラットフォームは、米国で2018年までに発売となるプラグイン・ハイブリッド車にも採用予定となっている。