日本人が気がつかない「日本での注意事項」があるかも!?

海外旅行をする際、その国・地域のガイドブックを参考にプランを立てるという人もいるだろう。ガイドブックにはその地の観光情報のほか、挨拶などの簡単な言語、注意事項や歴史など、様々な情報が掲載されている。もちろん、日本に関するガイドブックも世界にはある。そこで今回、母国にある日本のガイドブックに書かれていた「日本での注意事項」を日本在住の外国人20人に聞いてみた。

マナーは大事

・「箸の使い方が難しいと書いてあった。迷い箸、移し箸、刺し箸など」(チェコ/58歳/男性)

・「ガイドブックには、『日本ではマナーが大事』と書かれていた。例えば、トイレの使い方、お箸の使い方、お風呂の使い方など。実際、場所によって違う場合もあるので、周りの人をまねしながらマナーを守るのが当然だと思う」(イギリス/31歳/女性)

・「香港で日本のガイドブックを読んだことがないのでよく分からない。ただ、人から物をもらう時に必ずお辞儀することと室内に入る時は靴を脱ぐことは、日本で注意すべきマナーだと思う」(香港/34歳/女性)

・「ガイドブックには『日本人に対する不作法・無礼な行動に注意すること』と書かれていた。エジプトでもその他の国でも当たり前だと思う」(エジプト/27歳/男性)

・「室内に入る時は靴を脱ぐ、箸はご飯に刺さない、挨拶の時に握手・キスはしない。実際にそうだった」(イラン/28歳/女性)

電車の中でも注意が必要

・「電車内で大声でしゃべらないこと。通話も禁止。タクシーのドアは自動で閉めるので、手で閉めたら運転手が困ってしまう。あと、トイレットペーパーはゴミ箱ではなくそのままトイレで流すこと」(台湾/30歳/女性)

・「電車に携帯をマナーモードにする、また通話は遠慮すること。マレーシアでは電車乗る時に携帯で通話するのは普通だし、マナーモード設定にもしなくていい」(マレーシア/31歳/女性)

英語が通じない!

・「英語があまり通じないこと」(インドネシア/36歳/男性)

・「英語が通じない。確かに日本人の英語は聞き取りにくい」(中国/28歳/男性)

・「日本には英語が通じない人が多いと書かれていた。実際にそうだった」(韓国/34歳/男性)

料金やサービスに注意

・「ガイドブックに日本ではチップを渡さなくていいと書いてあって安心した」(ギリシャ/33歳/男性)

・「無料Wi-Fiのスポットが少なく、ポケットWi-Fiの料金が高いと書いてあった」(ウクライナ/25歳/男性)

・「ガイドブックは見たことないが、注意事項としてはお店ではチャージ(お通し代)がかかること、ATMは24時間ではないこと、カードはどこでも使えるというわけでないこと、銀行システムが古いことを書きたい」(ポーランド/30歳/女性)

そのほか

・「ガイドブックは全く読まなかった。当時は日本についてガイドブックはなかったと思う。日本に来てみたら道路がとても狭く、空がほとんど曇っていて雨が多かったことが不思議だった。コンビニに大人向けの雑誌が子供の目に届くところにあったことにびっくりした。アニメソングを大人が歌ことにもいまだに驚く」(モンゴル/39歳/女性)

・「ロシアには日本のガイドブックはなかったと思う、あいにく。日本について調べるために私はロシア内の日本文化センターに行ったが、そこには日本人はいなかった。なので、毎日新聞の1ページをもらい、日本に行くまでずっと宝として持っていたくらい、日本についての情報がなかった」(ロシア/31歳/女性)

・「ガイドブックは買ったことがないので分からない。でも、来日する前から日本の文化に詳しかったので特に問題なかった」(フランス/35歳/男性)

・「残念ながら、シリアには日本のガイドブックのようなものは売られていなかったと思う」(シリア/35歳/男性)

・「ガイドブックは読んでいなかった」(フィリピン/35歳/女性)

・「ブルガリアで日本のガイドブックを読んだことがない」(ブルガリア/33歳/女性)

・「読んだことがないが、特に注意する事項もないと思う」(ベトナム/36歳/男性)

総評

「注意事項」としてはマナーに関するものが多く、箸の使い方や室内では靴を脱ぐこと、公共交通機関での携帯電話の使い方などが、ガイドブックでも指摘されているようだ。ただ実際、室内では靴を脱ぐようにすると掃除の手間が省けるとして、海外でも実践している家庭は意外に多い。もちろんそうではない家庭もあるので、知人の外国人は「いつ靴を脱いでもいいように、靴下に穴が開いていないか注意しないと」などと話していたことがある。

また、英語が通じないことを注意事項に挙げる人もいた。訪れる地域にもよるが、海外に比べると道行く人に場所を英語で尋ねても、的確に返答してくれる人が少ないというは事実だろう。とは言え、外国人が困っていたら手を差し伸べていただければと思う。

そのほか、「お店でチャージ(お通し代)がかかる」「コンビニに大人向けの雑誌」など日本での生活の中で母国との違いを感じる人もいるよう。こうしたことは日本人からすると慣れた風習・風景なので、特に違いを実感することがない人もいるだろう。海外旅行先で本屋さんに行く機会があれば、ぜひ日本のガイドブックをちょっと見てみていただきたい。もしかしたら、日本人が気がつかない日本のことが書かれているかも。

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