あいの風とやま鉄道・IRいしかわ鉄道はこのほど、2016年3月26日に実施するダイヤ改正の内容を発表した。両社とも列車の増発・増車や新幹線・在来線特急列車との接続の見直しなどを行う。「あいの風ライナー」は輸送力が適正化される。

あいの風とやま鉄道の521系で運転される普通列車金沢行

今年3月の北陸新幹線長野~金沢間開業にともない、JR西日本から経営分離された並行在来線(旧北陸本線金沢~直江津間)のうち、石川県内の区間はIRいしかわ鉄道、富山県内の区間はあいの風とやま鉄道として開業。同時に快速タイプの列車「あいの風ライナー」が設定(平日のみ)され、朝の時間帯に上り1本(泊発金沢行)、夕方の時間帯に下り3本(金沢発泊行)・上り2本(泊発金沢行1本・泊発富山行1本)が運転された。

同列車は来春のダイヤ改正から、表示字幕を現行の「快速」から「あいの風ライナー」に変更。朝の上り「あいの風ライナー2号」は利用実態に合わせ、4両編成から2両編成となる。現行の上り「あいの風ライナー6号」は、富山県東部の学生から「部活終了時間帯に列車がない」との声があったことを受け、普通列車に変更して運転されることに。泊駅から富山駅まで各駅に停車し、土休日は運休となる。

富山県東部を中心に増発・増車も実施。朝の混雑緩和を目的に設定された臨時列車1本、臨時増結を行う列車2本が定期運転となる。富山駅7時47分発の黒部行が定期列車となり、引き続き413系3両編成を使用。富山駅6時52分発の泊行、高岡駅7時45分発・富山駅8時10分発の黒部行は4両編成で定期運転を行う。15時台の黒部発富山行が泊発となり、21時台に富山駅21時9分発の黒部行を設定するなど、普通列車の空白時間解消にも努める。

夕方以降にも列車の増車が行われ、富山駅19時54分発・金沢駅20時50分着の列車は4両編成に。富山駅21時38分発・金沢駅22時35分発の列車は金曜日のみ4両編成となる。IRいしかわ鉄道も平日に金沢駅19時1分発・津幡駅19時13分着の列車を増発。土休日には富山駅11時42分発・金沢駅12時40分着の列車を4両編成に増車するという。金沢~富山間では停車時分の適正化・待避時間の解消などによる最大5分の時間短縮も図る。

あいの風とやま鉄道は富山~泊間の上り始発列車・下り最終列車の時刻を北陸新幹線「つるぎ」(金沢駅で特急「サンダーバード」「しらさぎ」に接続)に合わせて変更し、富山県東部から関西・東海地区へ利用しやすくする。IRいしかわ鉄道は朝・夜の一部列車で金沢駅発車・到着時刻を変更。在来線特急列車と余裕を持って接続できるようにする。