JR東日本水戸支社は2016年3月26日に実施するダイヤ改正で、E531系20両を追加投入すると発表した。新造車両による415系の置換えを進め、竜田駅以南の常磐線と、水戸線を走る列車は片側4ドアの車両に統一される。

常磐線普通列車に使用される415系1500番台

交直流近郊形電車415系は1971年に誕生。50Hz/60Hzの両方に対応し、常磐線・水戸線の他に九州の鹿児島本線・日豊本線などでも主力として活躍した。JR西日本は113系を改造した415系800番台を七尾線に投入している。JR東日本所有の415系は現在、国鉄時代末期に製造されたステンレス車1500番台のみ残る。

常磐線上野~土浦間の中距離電車がE531系に統一された後も、水戸支社管内の常磐線・水戸線では、4両編成・片側3ドアの415系がローカル運用などに使用されてきた。来春のダイヤ改正でE531系20両(5両編成×4編成)が追加投入されることになり、水戸支社によれば、「水戸線を走る列車は5両編成に統一します」「常磐線(竜田駅以南)と水戸線を走る普通列車は3扉ドアから4扉ドアに統一します」とのこと。

いわき駅以南の常磐線では、普通列車の発車時刻をわかりやすく統一するほか、特急列車への接続改善なども進められる。水戸駅では、10~13時台の常磐線上り普通列車が毎時0・30分発、14・15時台の常磐線上り普通列車が毎時0・31分発に(水戸線直通の普通列車は除く)。常磐線下りも10時30分以降、13時台まで高萩行は毎時32分発、いわき行は毎時10分発に統一される(勝田行の普通列車は除く)。

常磐線いわき~竜田間も利便性向上、特急との接続も改善

高萩駅では11~15時台、上り普通列車(水戸行)の発車時刻を毎時4・32分発に統一。毎時4分発の普通列車は勝田駅にて乗換え4分で特急「ときわ」(品川行または上野行)に接続し、上野駅まで2時間強(122~124分)で到達できるという。いわき駅では10~14時台、上り普通列車の発車時刻が毎時48分に統一される。

常磐線いわき~竜田間では、朝夕の通勤通学時間帯の利用状況に合わせて利便性向上を図るとともに、区間列車の運転本数を変更。現在のいわき~久ノ浜間4往復・いわき~広野間4.5往復・いわき~竜田間9往復(朝の草野発の普通列車は除く)から、いわき~久ノ浜間・いわき~広野間7.5往復・いわき~竜田間9往復とし、全体の運転本数は維持しつつ、久ノ浜~広野間の運転本数を3往復増やす。

特急「ひたち1号」からの接続も改善され、現行のいわき駅10時51分発の普通列車を同駅9時22分発に変更。乗換えに要する時間を大幅に短縮する。この普通列車は竜田駅に9時54分に到着。竜田駅からの代行バスも、これに合わせて変更されるとのこと。