サンケイリビング新聞社とグループ会社のリビングくらしHOW研究所はこのほど、大阪・兵庫のミセスに対して、自分の住む市区の暮らし心地を評価してもらうアンケートを実施。その結果の中から、転居・移住の意向についてのまとめを「暮らしと街アンケート2015」調査結果(大阪・阪神間・神戸)として発表した。

「将来にわたって、(今の市区に)住み続けたいか」

まずは、「将来にわたって、今の市区に住み続けたいか」と質問。回答者には、「持家一戸建て」住まい47.0%と「分譲マンション」住まい29.9%も含まれていたが、全体の19.9%が「どちらともいえない」と回答し、「できれば引っ越したい」「ぜひ引っ越したい」を合わせると、27.8%が住み続けることを肯定していない結果となった。

中でも「持家一戸建て」住まいのミセスは20.0%が「どちらともいえない」と答えており、「できればほかの市区に転居・移住したい」と「ぜひほかの市区に転居・移住したい」を合わせると、住み続けることを肯定していない人は26.8%となっている。一方、「賃貸マンション」は27.7%が「どちらともいえない」と思っており、「できればほかの市区に転居・移住したい」「ぜひほかの市区に転居・移住したい」も合わせると40.6%にのぼった。

「都心を離れて、地方で暮らす憧れ」

さらに、「将来にわたって住み続けるかどうか」の質問に対して、「どちらともいえない」「できれば引っ越したい」「ぜひ引っ越したい」と答えた27.8%の回答者に、地方への憧れを聞いてみた。都市部を離れて地方で暮らすことに、「大変憧れる」「まあまあ憧れる」を合わせた42.8%が地方に関心を持っている分かった。同社は、「地方に住む親の高齢化が気になるなど、現実的な事情があるかもしれないが、4割以上という数字は多いのではないか」とコメント。年代別では、30代・40代が多く「憧れる」と答えている。

「住む街に最も期待すること」

転居・移住を具体的に考えるとき、住む街に最も期待することを選択してもらったところ、「教育、医療・福祉などが充実している」が34.1%、「買い物やレジャーなどが不便でない」が16.0%、「鉄道・道路などの社会基盤が整備されている」が14.3%、「自然環境が豊かである」が13.5%と続いた。

1位は世代による違いはなく、30代・40代もリタイア組にとっても、教育、医療・福祉など社会環境が整っていることが基本であり、買い物、交通などもそれなりに便利な土地が求められている。同社は「買い物、交通の利便性も求めたうえで、自然環境への期待も中位であることから、移住先として、地方の大都市・中規模都市を選ぶ可能性は高い。利便性が確保され自然も豊かな都市近郊も、教育、医療・福祉が整っていれば魅力のある土地と言える」と考察している。

同調査は、9月17日~30日の期間に、大阪・兵庫のサンケイリビング新聞社各媒体のメルマガなどで回答をよびかけアンケートを回収。回答数は2,112。