昔ながらの商店街「ハモニカ横丁」

最後に紹介するのは、その昔は闇市だった商店街「ハモニカ横丁」。吉祥寺駅北口側にあるその横丁は、ほんの50m四方程度の敷地に細い路地が縦横無尽に走っている。昔ながらの魚屋や場末の雰囲気を醸し出す居酒屋などがありつつ、オシャレなカフェや雑貨屋などもあるという、ユニークなエリアとなっている。

薄暗い路地裏感は「ハモニカ横丁」の魅力のひとつ

小さなお店がひしめき合っていて、進めば進むほど新しい路地に行き当たり、迷路に入り込んだかのように感じるかもしれない。果てしなく方向音痴の筆者は何度来ても迷ってしまうのだが、目当てのお店に行こうとグルグル歩き回り、結局最初にいた地点のすぐ裏にあったということもあった。しかし、実際、ここは迷うのが醍醐味でもある。「あ、こんなところにお店が! 」と発見するのが楽しい横丁なのだ。

路地を曲がったら、次にはどんなお店が飛び出してくるのだろうか

手作りホットドッグは平日がオススメ

ここで食べ歩きたいグルメが「SUPER HOT DOG」のホットドッグ。天然酵母のパンに、ソーセージやマスタードは手作り、ポテトはベルギー産、さらにはビールも珍しいベルギービールだったりと、どこまでもこだわりを感じるホットドッグ店なのだ。

メインは長さ25cmの巨大ホットドッグ。しかし、他にもいろいろ食べ歩きたい場合は小ぶりで食べやすい「バーガードッグ」(390円)もある。おいしいお肉があるならば、やっぱりビールが付いたセット(890円)をいただきたいところ。

「ハモニカ横丁」のこだわりのホットドッグ店「SUPER HOT DOG」には、お茶目なオーナー角尾氏がいる。ホットドッグは「ひとつのちゃんとした料理」として作っているのだそう

「バーガードッグ」のビールセット(890円)。平日はポテトがおまけで付いてくる

商店街の人ごみに疲れたら、吉祥寺駅南側の「井の頭公園」で休憩しよう。ここは桜の名所だが、秋は紅葉が美しい。商店街食べ歩きの終点にするのもいいだろう。

吉祥寺駅南側にはオシャレなお店が並ぶ

紅葉の井の頭公園でゆったりと過ごしてみたい

吉祥寺駅からこれらの商店街は全て徒歩圏内にあるものの、それぞれの商店街は趣が異なる。もし良ければ地元の方にオススメを聞いてみるのもいいだろう。きっと、一人ひとりお気に入りの商店街・お店は異なるはず。合わせてとびっきりのおいしい情報も教えてもらえるだろうから、できればおなかをすかせておくことをオススメしたい。

※記事中の情報・価格は2015年11月取材時のもの。価格は全て税込

筆者プロフィール: 木口 マリ

執筆、編集、翻訳も手がけるフォトグラファー。旅に出る度になぜかいろいろな国の友人が増え、街を歩けばお年寄りが寄ってくる体質を持つ。現在は旅・街・いきものを中心として活動。自身のがん治療体験を時にマジメに、時にユーモラスに綴ったブログ「ハッピーな療養生活のススメ」も絶賛公開中。