ワタミは11日、2016年3月期第2四半期(4~9月期)の連結決算を発表した。それによると、純損益は20億6,900万円の赤字(前年同期41億1,400万円の赤字)となり、中間決算で2年連続の最終赤字となった。

建て直しに向け、外食事業の約3割を業態転換

営業損益は14億1,600万円の赤字(前年同期10億3,900万円の赤字)で、赤字幅は1986年の創業以来最大に。売上高は前年同期比10.3%減の696億3,900万円、経常損益は20億8,800万円の赤字(同17億4,400万円の赤字)となった。

連結経営成績(累計)(出典:ワタミWebサイト)

国内外食事業については、新規出店が9店、閉店が60店で、期末店舗数は504店。売上高は同25.3%減の234億700万円となった。

同社は最終赤字となった要因について、「大きな要因は、国内外食事業の不振。既存店売上高および既存店客数が前年を割り込んだことから、15億6,000万円の営業損失を計上した。また、宅食事業においては、9月の最終週における調理済み商品の平均1日あたりの配達数が26万1,000食と、食数純増とは至らなかったことから、営業利益が5億7,000万円と、前年比マイナスの結果となった」などと分析している。

通期の業績予想は、売上高が前期比18.2%減の1,270億円、営業利益が0円、経常損益が8億円の赤字、純利益が130億円の黒字を見込んでいる。

同社は経営建て直しに向けて、既に介護事業の売却を決定。併せて不採算店舗の撤退を進めるとともに、国内外食事業の約3割を業態転換する。

同社は「国内外食事業においては、下期以降、地元の食材を使った商品を提供する『地域密着型』の店舗や、専門料理に特化した『専門メニュー型』の店舗などを出店するなど、マーケット特性に合わせた売り方を展開していく。また、訪日外国人の集客にも力を入れ、業績の改善に努めていく」としている。