内閣府経済社会総合研究所は12日、2015年9月の機械受注統計(季節調整値)を発表した。それによると、民間設備投資の先行指標とされる「船舶・電力を除く民需」の受注額は前月比7.5%増の8,164億円となり、4カ月ぶりに増加した。ただ、7~9月の受注額は前期比10.0%減の2兆3,813億円と大幅に減少した。

製造業は初の4カ月連続マイナス

内閣府は、機械受注の基調判断を「足踏みがみられる」に据え置いた。

9月の「船舶・電力を除く民需」の内訳をみると、製造業は前月比5.5%減の3,289億円と、比較可能な2005年4月以来、初めて4カ月連続のマイナスとなった。一方、非製造業(除く船舶・電力)は同14.3%増の4,824億円と、3カ月ぶりのプラスとなった。内閣府は「製造業ではマイナスとなったものの、非製造業では金融業・保険業、運輸業、建設業などで受注が増えた」と説明している。

機械受注統計対前月(期)比(出典:内閣府Webサイト)

受注総額は同9.5%増の2兆3,103億円と、2カ月ぶりのプラス。 需要者別にみると、民需は同2.2%増の9,471億円、官公需は同57.6%増の3,167億円、外需は同4.8%増の9,139億円、代理店は同1.6%増の1,160億円となった。

7~9月の「船舶・電力を除く民需」の受注額は前期比10.0%減の2兆3,813億円と、5四半期ぶりのマイナス。下げ幅はリーマン・ショック後の2009年1~3月期(11.4%減)以来の大きさとなった。

10~12月の見通しについては、「船舶・電力を除く民需」は前期比2.9%増の2兆4,501億円と予想。内閣府は「今後は(受注額が)下がるような傾向はみられない」と話している。