10月1日より月額960円(税込)にて配信サービスがスタートした、スマートフォン向けアプリ「東映特撮ファンクラブ」の発表会見が同日、都内にて行われた。

左からアカレンジャー、バンダイナムコライツマーケティング代表取締役社長の竹野史哉氏、半田健人、東映・取締役コンテンツ事業部門担当の興田尚志氏、テレビ朝日・常務取締役の角南源五氏、仮面ライダー1号

このアプリは、東映がこれまで制作してきた膨大な特撮ヒーロー作品100タイトル、全4739話が365日、24時間見放題になるほか、コラム配信、イベント先行情報、限定グッズなど、会員だけのさまざまな特典が付属する。そして、10月4日から放送スタートの新番組『仮面ライダーゴースト』や好評放送中『手裏剣戦隊ニンニンジャー』の見逃し配信も行われるという。

『東映特撮ファンクラブ』

会場には、東映・取締役コンテンツ事業部門担当の興田尚志氏、テレビ朝日・常務取締役の角南源五氏、バンダイナムコライツマーケティング・代表取締役社長の竹野史哉氏が登壇。各社それぞれが連携を取って東映特撮ヒーローに関する情報、コンテンツ、サービスを総合的に発信していく公式アプリを作り上げ、これを最高のコンテンツに育てあげていこうという熱い意欲を見せた。

続いて、2003年~2004年に『仮面ライダー555(ファイズ)』の主人公・乾巧/仮面ライダーファイズを演じた俳優の半田健人氏が登場し、役にちなんだ会員番号「555」を授与。半田は「乾巧の変身ツールは、今はもう珍しくなったガラケー(携帯電話)でした。そのファイズフォンで555のキーを押して変身する、なじみ深い番号なので(会員番号555は)うれしいです」と笑顔を見せた。

本アプリの"見放題"作品は現在100タイトルが配信中。モノクロ作品の『悪魔くん』(1966~1967年)から、先ごろ放送が終了したばかりの『仮面ライダードライブ』(2014~2015年)まで、約50年間にわたって東映が制作してきた特撮作品を視聴することができる。仮面ライダーシリーズ、スーパー戦隊シリーズはもちろんのこと、不思議コメディーシリーズ、メタルヒーローシリーズ、そして『コンドールマン』『快傑ズバット』『非公認戦隊アキバレンジャー』といった単発ヒーロー作品などもバッチリそろっている。

スクリーンモニターにスマホをつなぎ、実際にアプリを起動させた半田は、懐かしい主演作品『仮面ライダー555』の第1話を見つつ「初の連続ドラマ出演、しかも主演ということで、楽しみもあったが不安も多かった。第1話はまだ高校に通っていた時期だったので、出番が少ない。そんなスケジュールであっても自分を主演に決めてくださったことに感謝しています」と、出演時の思い出をしみじみと語っていた。

半田はこの「東映特撮ファンクラブ」について「大の昭和好きの僕にとってはたまらない。たぶん、昭和作品ばかり観るかもしれません」と、昭和作品の豊富な点をまず挙げつつ、「例えば第1作の『仮面ライダー』を子供時代に観ていた方が、このアプリで40年ぶりに観返すことになったり、子供やお孫さんたちと一緒に観たりすることができたりするなんてすばらしい」と、スマホのアプリならではといえる利便性を強調。さらに「アプリにはSNS機能もついていて、この作品のこのシーンという風に細かく切り取って、シーン単位を話題にしてみんなと語りあえる機能もあるんです。作品を観て、ファン同士で交流して、さらにはイベント情報までわかる、まさにオールインワンのアプリです。スマホがますます手ばなせなくなりますね」と、本アプリの数多い機能を多くのファンたちが使いこなし、東映特撮の世界を今まで以上に楽しんでもらえるよう強くアピールした。

また半田は「これから俳優を目指す若い世代の方たちが、このアプリを使ってかつての名作・傑作に触れることによって、自分の中でセンスを磨いていく……という風になっていけばいいなと思います」と語り、2014年の映画『昭和ライダー×平成ライダー 仮面ライダー大戦』で共演経験のある先輩ライダー、仮面ライダーX/神敬介を演じた速水亮の過酷ともいえるアクション撮影などを観て、自身も「昭和の映画の作り方を研究したい」と話していた。

本アプリはタブレット端末やPCなどでも作品が観られることを視野に入れているというが、当面はスマートフォン限定。ただいま配信中の全話見放題の100タイトルに加え、11月からは有効期限付きの「都度課金」作品が加わり、視聴作品はさらに増大する予定。テレビ作品だけでなく、劇場用作品、Vシネマなどの視聴も可能になるという。オンラインゲームなどでスマホアプリを難なく使いこなす若い世代だけでなく、第1作『仮面ライダー』をリアルタイムで観ていたお父さん世代、あるいはおじいちゃん世代が気軽にダウンロード、会員登録ができるような、わかりやすい流れに導くことができれば、大当たり間違いなしのコンテンツになるのではないだろうか。今後の「東映特撮ファンクラブ」の展開に、大いに期待が持たれる。

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