JR貨物はこのほど、JICA(国際協力機構)が公示した「インド国貨物貨物専用鉄道運営・維持管理支援プロジェクト」を日本工営と共同で受託したと発表した。

JR貨物が「インド国貨物貨物専用鉄道運営・維持管理支援プロジェクト」を受託(写真はイメージ)

インド政府は国内を縦横断する貨物専用鉄道として、デリーとムンバイを結ぶ「西回廊」とルディアナとソンナガールを結ぶ「東回廊」の建設を進めている。両路線は2018年に部分開業の予定で、このうち「西回廊」は日本政府の円借款支援としてJICAが事業を実施し、軌道工事や信号設備工事を日本企業が受注しているという。

JICAはその他、貨物専用鉄道を運営させるためにインド政府が設立した「DFCCIL」に対し、日本の技術やノウハウにもとづく支援と技術移転を実施することになり、このプロジェクトの受注企業を募集していた。JR貨物は今回、インドでの鉄道コンサルティング経験が豊富な日本工営と共同でこれに応募し、受託を受けた。

両社は今月から約1年間にわたり、事業計画・組織・業務運営体制・設備維持管理計画・駅業務の効率化など、幅広い分野にわたってDFCCILへのアドバイスを行う。コールドチェーンやサプライチェーンマネジメントに鉄道貨物輸送を対応させるための設備・制度整備や、貨物輸送の管理と利便性向上のためのITシステム導入についても助言するという。技術やノウハウの移転のため、日本国内での研修も実施する予定としている。

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