――原作でもアニメでも、ハンジは男性か女性かはっきりしていないミステリアスなキャラクターです。

そこはそんなに意識していないですね。原作者の諫山(創)さんもあまり気にしていなかった部分なので。実際にアニメも女性が担当していて、実写版で私にオファーがきたっていうのはそういうことなのかなと。それでも捉え方は人それぞれなので、そこは想像していただければ……。ただ、見た目が男であれ女であれ、「ドキッとするポイントが巨人にある」というハンジの感覚があるのであればいいのかなと思います。

――劇中でもハンジは巨人に対するリアクションがほかのメンバーとは大きく異なっています。

みんなが恐怖を覚えている時に、私も恐怖はあるけど、それ以上に"知りたい"が強ければいいというのはありました。みんながおびえて、巨人から離れていこうとする時でも、 "知りたい"から近づく感じでした。

(C)諫山創・講談社/BeeTV

――映画前編・後編、そしてdTV版と、ここまで長い期間同じ役をやった経験はありましたか?

ないですね。大河とか朝ドラとかはありますが、映画では初めてです。

――そこまで長いと私生活にも役柄が影響してきそうですね。

撮影中はハンジに対してブレないようにという気持ちが強かったので、足広げて座るのも、ちょっと声が低くなるのも、肌荒れしているのも気になりませんでした。でも劇場版の撮影の1カ月あとに『ディア・シスター』(フジテレビ系で2014年に放送された連続テレビドラマ。石原は、松下奈緒演じる姉をはじめ周囲を翻弄する奔放な女性・美咲を演じた)に入ったので、そこは意識して切り替えました。肌をきれいにしようとか、ちょっと女子力上げてみようみたいなこととか。

――dTV版の撮影は『ディア・シスター』のあとですか?

『失恋ショコラティエ』という連続ドラマが終わった直後に映画『進撃の巨人』が入って、そのあとに『ディア・シスター』で、『ディア・シスター』を撮りながら映画『風に立つライオン』(2015年)。それからdTV版の撮影に入りました。

――ドラマ撮影中になにか印象的なエピソードはありましたか?

撮影しかしてないですからね~。プライベートだったら、1年ぶりに本編のロケ地にもなった茨城県の高萩に行ったんですよ。高萩に友達がいるので、その友達とご飯を食べました……って、どうでもいい話ですね(笑)。どうしよう! 期間が1カ月しかなかったこともあって、毎日撮影しかしてないんですよ。