エミレーツ航空はこのほど、保有する最後のボーイング777-200型機「A6-EMF」を退役させた。同社は機齢を重ねた機材の退役に向けて精力的に取り組んでおり、2014年に7機を退役させ、2015年はさらに10機の退役を計画している。

退役したボーイング777-200型機「A6-EMF」

このほど退役した最後のボーイング777-200型機「A6-EMF」は、7月14日登録抹消のためにドバイ国際空港からボストン経由でアリゾナへ飛び立った。1996年にエミレーツのフリートに仲間入りして以来、A6-EMFは推定6,000万km(地球と月を約80往復する距離)を飛行し、ワルシャワからホーチミンまで世界中の様々な就航地に何十万人の乗客を運んだ。退役後は、機材契約に応じてリース期間満了後に機材をリース会社に返却するか、市場で売却にかけられる。

最終就航地であるアリゾナまでA6-EMFを運航したエミレーツのコンスタンティノス・ニコラウ機長は、「お世話になりました」と航空機に別れを告げるとともに、「このボーイング777-200型機を最初に受け取った時、それから20年もしないうちにエミレーツがワイドボディ機の世界最大オペレーターになり、ボーイング777型機を最も多く保有するとは誰も予想していませんでした。次の20年がどうなるのか楽しみです」とコメントしている。

エミレーツは2014年度新たに24機を受領し、2015年度は26機の就航を予定している。現在、6機種のワイドボディ機を234機運航しており、エアバスA380型機およびボーイング777型機の世界最大のオペレーターとなっている。