「自分へのご褒美」という自分への投資。中年男性には理解しがたい概念とも言われていますが、多くの商品やサービスの売上を支えているこの女子的な購買動機は、販売側にとっては見逃せない要素であります。でも、この「自分へのご褒美」が、実はお金が貯まらない原因になっている人も少なくありません。

「ご褒美」の日数を見直してみましょう

「レディースデー」や「レディースランチ」「女子会プラン」など、女性をターゲットとしたサービスデーが用意されているお店が多いと思いませんか? 最近は「男子会プラン」なるメニューを用意するお店も出てきましたが、圧倒的に女性向けプランが多いということは、それだけ需要があることの裏返しでもあるのです。

女性は特に、「頑張ったこと」への自分へのねぎらい=自分へのご褒美として、定期的にこのような「おいしいもの」「ちょっとリッチなもの」への投資を行う傾向があります。というより、むしろ「自分へのご褒美のために働いている」といっても過言ではない人たちも多いと思われます。個人差はありますが、会社や社会からの評価 (査定内容や昇進、昇格、肩書など) をモチベーション向上の要素にする傾向が強い男性と比べ、女性が大きく異なる点の1つだと思います。

しかし、この「自分へのご褒美」が多すぎる場合、出費がかさんで結果的に収入に対する支出の割合が大きくなりすぎるケースも少なくありません。給料日やボーナスが入ってくると洋服や化粧品、アクセサリーやバッグなどに自然と目が向いてしまうことはありませんか?

買い物はストレス発散の1つであるとも言われており、気がつかないうちに「お金を頂く日=自分へのご褒美の日」として設定していないでしょうか? これだと毎月のように「ご褒美」があることになり、さらに自分の誕生日や記念日などが加わってきます。また、バレンタインデーやホワイトデーなどのイベントも「誰かにプレゼントをあげる」目的ではなく、最近は「自分用」に購入する人も増えていると言われています。これも「ご褒美」の1つとなっていることを考えると……年間のご褒美日数はかなりの数になるのではないでしょうか?

家事や仕事を頑張る目的としての「自分へのご褒美」はとても大事なことですが、お金が貯まらない体質の人は、ご褒美の回数が多いという傾向があります。ご家庭やお仕事の事情を踏まえ、本当に「ご褒美」に値する日を見直してみるといいのではないでしょうか?

教えてくれたのは……

ファイナンシャルカウンセラー 杉浦 詔子さん

みはまライフプランニング ファイナンシャルプランナー、カウンセラー。会社員・公務員・派遣社員・パート・アルバイト、会社員の配偶者様、育児介護休職者、退職者の皆様とそのご家族等へのキャリアプラン (生活) とライフプラン (家計) の相談と講義、執筆を行っています。女性のキャリアと家族や恋愛等コミュニケーションに関する相談、FP等資格取得支援にも力を入れています。


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