三菱自動車工業と三菱商事は10日、フランス電力公社(以下 EDF)、EDFが出資する蓄電システム製造会社Forsee Power(以下 Forsee)、PSAプジョー・シトロエン(以下 PSA)と、電動車両の使用済みリチウムイオンバッテリーを再利用した蓄電システムの実証プロジェクトを5社共同で開始することに合意したと発表した。2015年9月をめどに、パリ郊外にあるForsee新社屋に実証プラントを設置する。

実証プラントの概要

同実証プロジェクトは、電力需要に応じて蓄電・発電・系統電力の運用を最適化することにより、効率的なエネルギーマネジメントと経済性の検証を目的とする。

電動車両の導入が進む日本やフランスにおいて、使用済みリチウムイオンバッテリーの再利用は、資源の有効活用と持続可能な社会の構築に向けた重要な取組みとなっている。電動車両分野において協業する三菱自動車とPSAの販売実績、蓄電システムの構築で実績のあるForseeの技術力、そして電力事業をグローバルに展開するEDFと三菱商事の知見を合わせ、規模感のある事業モデルの確立を狙うとしている。まずはフランスを中心とした欧州において、使用済みリチウムイオンバッテリーを再利用した蓄電システムの事業化を検討していく。

各社の役割及び担当業務は、EDFが事業モデルの検討、Forseeがプロジェクトマネジメント / システムの構築及び運用 / 事業モデルの検討、三菱自動車とPSAが使用済みリチウムイオンバッテリーの提供 / 電動車両(EV、PHEV)の提供、三菱商事がプロジェクトマネジメント / 新品リチウムイオンバッテリーの提供 / 事業モデルの検討となっている。