メガネに対するイメージには、どんなものがあるでしょう。知的、真面目、クール、オシャレ……メガネと一口に言っても、形や色は様々。かけている人の性格や見た目と合わさって、印象は異なってきます。メガネって、とても奥が深いものなんです。 そんなメガネをかけた男性、通称「メガネ男子」は、昔から女性に大人気。漫画にもたくさんの魅力的なメガネ男子が登場しており、世の女性を萌えさせています。今回はそんな漫画作品から「名探偵コナン」をピックアップ。メガネ男子の魅力に迫ります。

名探偵コナン

「名探偵コナン」は、漫画家の青山剛昌さんが1994年から週刊少年サンデーで連載している大ヒット漫画。天才高校生探偵として活躍していた工藤新一が、ある事件で謎の犯罪組織の取引現場を目撃してしまったことから毒薬を飲まされ、副作用によって子どもの姿に。 それ以降、新一は江戸川コナンと名乗り、正体を隠して様々な事件に立ち向かう――というストーリーです。

連載開始から20年以上経ってもその人気は衰えを見せず、国内での売上げで累計部数1億5千万部を超え、「ドラえもん」や「クレヨンしんちゃん」といった人気作品の域に達しています。 人気を支える大きな理由のひとつが、魅力的なキャラクターの数々。特に主人公の江戸川コナンは、ずば抜けた推理力はもちろん、様々な探偵道具を駆使したアクションでも魅せるスーパーヒーローです。

そんなコナンを特徴付けているのが、大きなメガネ。じっくり意識して見たことがないという人も多いかと思いますが、コナンのメガネはなかなか個性的です。まずとにかくレンズが大きい。 顔の半分くらいを隠さんばかりの大きさがあり、特にメガネが光るシーンでその存在感を見せつけてきます。そもそも目が大きいキャラデザインであるということを考慮しても、かなりのサイズです。

元々コナンがメガネをかけるようになったのは、自らの正体をごまかすため。つまり、メガネが「顔の印象を大きく変えるアイテム」として使われているわけです(なお、途中からは犯人追跡のための探偵道具に改良されています)。

このように簡単に顔の印象を変えることができる身近なアイテムとして、メガネはかなり有用ではないでしょうか。服装や髪型は外出してしまったらそう簡単に変えられませんし、アクセサリやバッグなどを複数持ち歩くわけにもいきませんよね。でもメガネなら、コナンがそうであるように、付け外しするだけで印象ががらりと変わります。

コナンのメガネはどんな形か

ではコナンの印象はどんな風に変わったのでしょうか。メガネの形に注目してみましょう。

コナンのメガネは上部がフラットで下部が丸く、さらにリムが上にしかついていないレキシントンタイプ。これだけの大きさがあり、さらにフレームが黒なので、下にもリムがあるフルリムタイプだと目元にインパクトが出すぎてしまいます。 すでにメガネの存在感は十分すぎるほどあるので、下にリムがないのは正解でしょう。……もっとも、コナンは正体を隠すため、とっさにそのへんにあったメガネをかけたのであって、そんなことは考えていなかったでしょうが(笑)

この明らかにサイズを間違えた感のある大きなメガネをかけたことで、コナンの印象はずいぶんユーモラスなものになっています。 たまにコナンがメガネを外すシーンがあるので、見比べてみてください。実際に犯人を追い詰めるのは"毛利小五郎"ですが、コナン自身も素朴な疑問を装って刑事にアドバイスすることがよくあります。その際、メガネがないと、何だか顔立ちがシャープになって、生意気さが増すような気がしませんか? あの大きくて丸いシルエットのメガネが、コナンの雰囲気を和らげて、いい具合にとぼけたイメージを作っています。コナンの愛らしさは、あのメガネによるところが大きいと個人的には思うのです。あぁ、まさにメガネ男子萌え!

お手軽に自分のイメージを変えたい人は、コナンを見習ってメガネをかけてみるといいかも。もともとの自分のイメージとは違う形をあえて選ぶのがオススメですよ。

山田井ユウキ
フリーライター/コラムニストやってます。お仕事のご依頼、ネタのタレコミはtwitterあてにお気軽に。