しまった! 長時間外にいたのに、日焼け止めを塗るのを忘れてた……でも、シミは作りたくない!! どうしたらいいの!? ここでは、うっかり日焼けしてしまった後のお手入れ方法を、「日焼けの程度」に応じて詳しく解説します!

軽度: ほんのり赤くなる程度の日焼けの場合

うっすら顔が赤くなる軽度の日焼けの場合は、5分程度濡れタオルで冷やした後、ビタミンC誘導体 (パルミチン酸アスコルビルリン酸3Na、リン酸アスコルビルMg、アスコルビルリン酸Naなど) 配合の化粧水を、たっぷり付けましょう。その後は、こってりとしたクリームで保湿をします。

※化粧水は、まずは少量をつけて、しみるようであれば中止し、クリームのみにしましょう

念のため翌日まで様子を見て、赤みや痛みがなければ、通常のスキンケアに戻して良いでしょう。

中度: 赤く腫れ上がる程度の日焼けの場合

顔が赤く腫れあがっている中度の日焼けの場合は、すでにやけど状態です。氷をビニール袋に入れてタオルで包んだものを、ヒリヒリ感がなくなるまで続けます。その後、皮がむけ始めるまでは、化粧品の使用は避けて、ワセリン (薬局で手に入ります) で対応しましょう。

重度: 水ぶくれができる重度の日焼けの場合

長時間日焼けをしてしまい、水ぶくれになる重度の日焼けの場合は、深刻なやけど状態です。日焼けやけど独特の痛みのピークは、日焼けした時点よりも約半日後にくることが多く、ひどいと、その後2~3日続くことがありますので、適切な処置が必要になります。

※水ぶくれが顔だけでなく、ボディなどの広範囲に及ぶ場合は、皮膚科を受診しましょう。

1. 保冷剤で冷やす
保冷剤を直接患部に当てて、火照り (ジンジンとするような悪痛) が治まるまで冷やします。症状によっては、治まるまでに数時間~数日かかることもあります。

2. ワセリンを塗る
火照りがなくなったら、ワセリンをたっぷり塗り、刺激から皮膚を守るために、患部にガーゼを貼ります。ヒリヒリ感がなくなるまで継続しましょう。この時点では、化粧品は付けてはいけません。

※自然につぶれてしまった水ぶくれは、化膿予防のために、なるべく物理的接触は避けましょう。

3. 放置する
ヒリヒリ感がなくなったら、一定の抵抗力が回復しているため、化粧品を付けても良いでしょう。ただし、皮がむけ終わるまでは、シンプルな成分内容のクリームのみがベターです。ポイントは、自然にはがれるまで放置すること。これは、むけ始めた皮を故意にはがすとシミ (色素沈着) になることがあるからです。

4. シミ対策を行う
皮がむけ終わったら、シミ対策が必要です。残念ながら、日焼けしたことを帳消しにすることはできず、皮膚DNAが記憶しており、未来のシミへとつながっていきます。しかし、何もしないよりはした方が当然良いので、ビタミンC誘導体 (パルミチン酸アスコルビルリン酸3Na、リン酸アスコルビルMg、アスコルビルリン酸Naなど) 配合の化粧水で、根気よくケアを続けましょう。ビタミンC誘導体化粧水は、イオン導入美顔器を使うとさらに効果的です。

"中度以上" の日焼け後のお手入れ注意事項

・日焼け後に化粧水を付ける人がいますが、水っぽいものは染みるため、治癒が遅くなるので避けましょう。
・日焼け後の数日間の入浴は、湯船に浸かることは避け、ぬるま湯でのシャワーに留めましょう。
・日焼け後は、皮膚の外傷回復を早める十分な睡眠 (1日7時間以上) を、1週間は継続しましょう。

目からウロコ!? 日焼け後にはハトムギ茶がオススメ

ビタミンCや抗酸化力のある食品を摂取すると、日焼け予防に効果的であると言われています。ただしこれは、日焼け前にこれらの食品を摂取した場合の話。日焼けしてしまった後に摂取してもあまり意味がありません。

そこで、日焼け後にオススメしたいのがハトムギ茶です。タンパク質を多く含み、アミノ酸のバランスも良いため、肌の新陳代謝を助けて水分量を増やすと言われています。また、ビタミンB1・B2、鉄、カルシウム、食物繊維なども豊富です。ノンカフェインなのもうれしいですね。

昔から、ハトムギ茶がシミや肌荒れを防ぐという由来があるのは、こういった根拠からだと考えられます。日焼け後に限らず、普段からハトムギ茶を常飲して、肌の健康を後押ししましょう。

執筆:松原好克
スキンケアカウンセラー、美容液研究家。高校卒業後、会社員として働く傍ら、約10年にわたり独学でスキンケアや化粧品の専門知識を深める。2008年から5年間で2,000人以上のカウンセリングを手掛けた経験を元に、現在では、年間約1,000人にも及ぶスキンケアの相談に応じる。また、美容関連の情報サイト・ポータルサイト・コラムサイトからの記事執筆、美容液を始めとする化粧品の評価やレビューも多数手掛ける。

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