2015年オープニング成績で洋画1位の大ヒットスタートを切った、ディズニーの実写映画『シンデレラ』(公開中)。短編『アナと雪の女王/エルサのサプライズ』の同時上映も話題の本作でシンデレラを演じているのは、オーディションで役を射止めた女優リリー・ジェームズだ。

ケネス・ブラナー監督をはじめ、継母役のアカデミー賞女優ケイト・ブランシェットらも「心が美しく、見た目も美しい」「自制心、集中力、奥深さがあるとともに、非常に陽気な面も持ち合わせています」などと絶賛。本作をきっかけに活躍が期待される彼女に、ディズニー大作主演という大役にどのように挑んだか語ってもらった。

リリー・ジェームズ 1989年、イギリス生まれ。テレビドラマ『Just William』(10)で女優デビュー。舞台劇『オセロ』(11)やテレビシリーズ『ダウントン・アビー~貴族とメイドと相続人~』(12)、映画『タイタンの逆襲』『ブロークン』(12)などに出演。長編映画4作目にして『シンデレラ』主役に大抜擢

――ディズニーの名作アニメを実写化した『シンデレラ』。変身シーンなどCGを組み合わせて見事に描いていましたが、演じる難しさはありましたか?

実はCGはあまり使ってないんですよ。カボチャが馬車になるのはCGですけど、戻るシーンなんかはハーネスをつけてクルクル回ったり実際にやっていたんです。カボチャが小さくなるのも、実際に小さくなるようなものを作って反応しているので、存在していたんです。トカゲのような男の人もいましたし(笑)。実際にないものは想像力でカバーしていましたけど。ネズミとのやりとりは想像力です!

――『プリティ・ウーマン』のジュリア・ロバーツさんや、『プリティ・プリンセス』のアン・ハサウェイさんなど、ディズニー映画をきかっけに、世界的女優へと羽ばたいた女優が多くいます。今回シンデレラ役に大抜擢され、そういった先輩女優たちを意識しましたか?

撮影中に『プリティ・ウーマン』を見たんです。これってまさにシンデレラストーリーじゃないって! でも今回、大作というのを考えすぎると緊張するので、監督のケネス・ブラナーからいろんなアドバイスをもらうなどストーリーに集中することによって、「自分が主役をやっているんだ」「ディズニーの大作なんだ」と思わないように心がけていました。そして、プロデューサーの方たちもサポートしてくれ、みんなが優しかったんです。白いバラの花束を贈ってくださったこともありました。現場がとても平和で、前向きな雰囲気で、みんなが仲良かったので、大作というイメージではなく親しい仲間で作っているという感じでした。

――撮影中に『プリティ・ウーマン』を見ようと思ったのはなぜですか?

大好きなんです! ジュリア・ロバーツが一番好きな女優の1人なので、『プリティ・ウーマン』は何回も見ているんです。もう100回くらい。そのほかにも、ケイト・ブランシェットやヘレナ・ボナム=カーター、メグ・ライアンなど、みなさんの初期の頃の作品をたくさん見たんです。私は今回が初めての大役なので、彼女たちが私の年齢だった時代の映画を全部見てみたんです。勉強になると思って。

――どういったことが勉強になりましたか?

みんな若々しくて新鮮で、ナイーブなところがあったりして、最初から大女優なわけじゃないんですよね。スタートがあるということで、それを見て自分も自信がついたというのがありましたし、「私は今メリル・ストリープじゃないのよ」って思うことができました(笑)。

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