本田技研工業(ホンダ)は23日、新型「ステップ ワゴン」「ステップ ワゴン スパーダ」を発表した。同日に東京・青山のホンダ本社で発表会も行われた。

新型「ステップ ワゴン」。独自機構「わくわくゲート」が採用された

5代目となる新型「ステップ ワゴン」では、ボックススタイルの機能美を追求したデザインとし、大開口のテールゲートに横開き式のサブドアを備えた独自の開閉機構「わくわくゲート」を採用。3列目のシートを左右に分割して床下格納できる「マジックシート」との組み合わせで、サブドアから3列目シートへの乗降りや荷物の出し入れを可能とした。

新開発の直噴1.5リットルVTECターボエンジンを搭載したことも同車の特徴。常用域で2.4リットルエンジン並みのトルクを発生する力強くスムーズな加速と高い静粛性を両立し、17.0km/リットル(JC08モード)の燃費性能も実現した。歩行者も検知対象とした先進の安全運転支援システム「Honda SENSING」も搭載している。

本田技研工業専務執行役員日本本部長、峯川尚氏は同車について、「新発想の『わくわくゲート』で、いままでのミニバンにない楽しさ・便利さを提供します。ホンダ初採用のダウンサイジングターボとVTECを組み合わせることで、力強く気持ちの良い走りと低燃費も両立しています。日本ベストのファミリーカーとして、楽しく快適なライフスタイルを提供できると確信しています」と述べた。続いて開発責任者の本田技術研究所四輪R&Dセンター、袴田仁氏が商品概要を説明し、後に「わくわくゲート」の実演も行った。

発表会に登壇した峯川尚氏(写真左)と袴田仁氏(同右)

袴田氏による「わくわくゲート」の実演も行われた

質疑応答では、ダウンサイジングターボを採用した理由を聞かれる場面も。「ミニバンながらしっかりした爽快な走りと低燃費を実現するために最適と考えました。1,600回転付近から最大トルクが発揮され、その回転域で2.4リッター並みのトルクが出るため、多人数乗車時や坂道などでミニバンに欲しい力強さを提供できると思い、あえてダウンサイジングターボを選びました」と袴田氏は答えた。

峯川氏もダウンサイジングターボに言及し、「ミニバンは若い家族が需要の中心で、トータルの価格も重要な要素となります。ダウンサイジングターボとVTECを組み合わせることで、大幅にコストアップさせることなく従来を超える走りを実現させたいと考え、新たな試みとして提案しました」と説明していた。

新型「ステップ ワゴン」「ステップ ワゴン スパーダ」は4月24日発売。福祉車両として助手席リフトアップシート車・サイドリフトアップシート車も設定される。価格は「ステップ ワゴン」が228万8,000~280万4,000円(税込)、「ステップ ワゴン スパーダ」が272万5,000~308万1,400円(税込)。助手席リフトアップシート車は282万9,000~302万9,000円(税別)、サイドリフトアップシート車は285万1,000~307万8,000円(税別)。