4月18日からNHK総合でスタートする土曜ドラマ『64』(毎週土曜 22:00~22:58 全5回)の試写会が7日、東京・渋谷の同局で行われ、主演のピエール瀧をはじめ、木村佳乃、新井浩文、永山絢斗、山本美月が出席した。

左から山本美月、新井浩文、ピエール瀧、木村佳乃、永山絢斗

ドラマや映画にもなった『クライマーズ・ハイ』の横山秀夫が描いた同名小説を、人気脚本家で映画監督の大森寿美男が脚色した同ドラマ。地方県警を舞台に県警の広報室と記者クラブが加害者の匿名問題で対立する中、昭和64年と平成14年にまたがる2つの誘拐事件を広報官の視点で描く。

主人公のD県警警務部秘書課広報室・広報官の三上義信を演じたピエール瀧は、同ドラマがNHKのドラマ初主演。「三上役というお話をいただきまして、正直意味がわかりませんでした。この役を俺が出来るのかというのが素直な感想で、(配役の)理由を聞いたところ、自分の顔が"昭和の顔"で古いということで起用されたみたいです。(ピエール瀧を主演に抜てきした)NHKもどうかしちゃったのかと思いましたよ」と笑わせるも「自分の作品を見直すことはないんですが、今回は5回ぐらい見ました。見る度に新しい発見があり、非常に素晴らしい作品に仕上がっていると思います」と作品の出来には自信。

ピエール瀧は劇中で一切笑顔を見せていないが「台本の中で"…"が多く、"…"の顔の作り方を気にしながらやっていた部分はあります。何しろ冒頭からきたろうさんが出てきて僕が出てきてでんでんさんに新井くんが出てくる。非常に見る側を混乱させる内容になっているので、それを楽しんでいただけるように仏頂面でやらせてもらいました」といつもとは異なる役柄もやり切った様子だった。

そのピエール瀧について、三上の妻・美那子を演じた木村佳乃は「娘が(『アナと雪の女王』の)オラフにハマっていて、ピエールさんがどんなお芝居をされるのかとても興味がありました。普通の役者さんとは違うお芝居をされていてとても勉強になったし楽しかったです」と絶賛。また、NHKのドラマ初登場となる山本美月は「小さい頃の夢が警察官だったんです。今回制服が着れたのがうれしかったですね」と笑顔を見せれば、ピエール瀧が「コスプレクイーンですから」と横槍を入れて報道陣を笑わせた。なお、佐藤浩市主演の劇場版『64』は、来年に2部作で公開を予定している。