ヒューマン・データ・ラボラトリはこのほど、全国の20~60代男女500名を対象に実施した「食の安心・安全に関する意識調査 ~人工甘味料編~」の結果を明らかにした。調査期間は3月13日~15日。

カロリーゼロやカロリーオフを謳う「人工甘味料」が入っている加工食品や飲料などの商品を選びますか?

カロリーゼロやカロリーオフを標榜(ひょうぼう)する「人工甘味料」が入っている加工食品や飲料などの商品を選んでいるか尋ねると、55.2%が「選ぶ」と回答した(「毎回選ぶ」6.4%+「時々選ぶ」37.4%+「特定の食品のみ選ぶ」11.4%)。

理由について聞くと、最も多い回答は「カロリーが低いから」(68.5%)だった。2位は「ダイエットに役立つから」(34.8%)、3位は「健康面に良い気がするから」(25.7%)となっている。特に女性を中心にカロリーゼロやカロリーオフの機能性に期待していることがわかった。

人工甘味料を使用した「加工食品」「飲料」などの食品を選ぶ理由

一方で、「人工甘味料」が入っている加工食品や飲料などの商品を「選ばない」と答えた人にその理由を聞くと「不自然な甘さだから」(31.7%)、「健康面に悪い気がするから」(30.4%)、「カロリーや糖分を気にしておらず、摂取する必要を感じていないから」(28.6%)、「安心・安全性が感じられないから」(21.4%)などが挙げられた。

「人工甘味料」が入っている加工食品や飲料などの商品を選ばない理由

「人工甘味料」の健康面に対するイメージを見ると、「人工甘味料」が入った商品を選ぶ人と選ばない人では、「人工甘味料」の健康評価は両極に分かれていることがわかった。年代別に見ると、悪いイメージを持っているのは30代が最も多い。30代は、小さい子どもがいる家庭も多いと考えられることから、子どもの健康に配慮して摂取は控えたいと考えているのではないか、と同社は分析している。

2014年9月にイスラエルの研究チームが、「飲料・加工食品等に使われているサッカリンなどの人工甘味料には、代謝に関わる腸内細菌のバランスを崩し血糖値が下がりにくい状態にする作用がある」という研究結果を発表した。摂取することにより、糖尿病や肥満といった生活習慣病のリスクを高める可能性があるという。

そこで、「人工甘味料」には生活習慣病のリスクを高める可能性があるという研究結果を知っていたか調査したところ、65.7%が「知らなかった」と回答した。「聞いたことはあるが詳しい内容は知らない」は27.5%で、「内容まで知っていた」という人は7.2%にとどまっている。

「人工甘味料」の生活習慣病のリスクを高める可能性を示す研究結果を知っていましたか?