日本政策金融公庫はこのほど、2014年度の「教育費負担の実態調査結果」を発表した。それによると、高校入学から大学卒業までに必要な教育費は、子供1人当たり平均879万4,000円、自宅外通学者の場合は約1,485万円に上ることがわかった。

大学卒業までに必要な入在学費用(子供1人当たりの費用(年間平均額の累計))(出典:日本政策金融公庫Webサイト)

同調査は、2014年11月22日~12月2日にインターネット上で行われ、高校生以上の子どもを持つ25~64歳の保護者4,700人から有効回答を得た。

自宅外通学者への年間仕送り額は平均140万円で、大学4年間では560万円。さらに自宅外通学を始めるための費用として45万円が必要となり、自宅外通学者の多い地方ほど負担感は大きくなっていた。

自宅外通学者への年間仕送り額(単位:万円)(自宅外通学者が1人いる世帯)(出典:日本政策金融公庫Webサイト)

世帯年収に占める在学費用(子供全員にかかる費用の合計)を年収階層別に調べたところ、年収が低い世帯ほど在学費用の負担は重くなることが判明。例えば、年収200万円以上400万円未満では在学費用は114万7,000円、年収に占める割合は38.8%に上ったのに対し、年収800万円以上では169万1,000円と金額は増えたものの、年収に占める割合は14.6%にとどまった。

教育費の捻出方法を聞くと、「教育費以外の支出を削っている(節約)」が30.5%で最多。以下、「預貯金や保険などを取り崩している」が28.5%、「奨学金を受けている」が19.9%と続いた。