年末年始の暴飲暴食で太ったという人も多いだろう。そして、「その増えた体重がなかなか減らない」「逆に体重がますます増えてしまった」などという声もよく聞かれる。

他の季節に比べて冬場はダイエットが成功しにくい、うまくいかないという人も少なくない。その原因の一つとして、冬ならではの生活習慣が考えられる。

冬場は少し油断していると、すぐにおなか周りに脂肪が……

活動の低下が冬太りを加速させる

冬は寒さのために活動量が低下しがち。寒い日に外に出て、体を動かそうとはなかなか思わないだろう。しかも、寒さから身を守るように体を丸める人が多いので、日常動作から活動量が小さくなっているのだ。部屋の中であまり動かないという生活が続けば、当然代謝は低下する。

さらにこの時期は、冷えなどから血流が悪くなる。それに伴い、代謝低下やむくみなども起こりやすくなる。暴飲暴食も大きな原因にはなりうるが、それ以上に「動かない生活」が冬太りを加速させてしまうというわけだ。

筋肉量が減ると太りやすい体になる

寒いからといってこたつに入ってばかりの生活をしていると、代謝が落ちるだけでなく筋肉量も低下していく。するとどうなるか。

筋肉は体を動かすだけでなく、体の熱を作る発電所のような役割も果たしている。運動不足になり筋肉量が低下すると、いわゆる「太りやすく、冷えやすい体」になってしまう。筋肉量は、意識していないと年齢とともに低下していく。特に女性で冷えやすいという人は、筋力アップを意識することも必要だ。

冬の時期の代謝アップに必要なのは、「体を冷やさない」ということ。体を冷やさず、逆に代謝を上げる簡単なコツを4つ紹介しよう。簡単にできるものばかりなので、今日からトライしてみてはいかがだろうか。

対策1 ぬるめのお湯で10~15分間入浴

血流をよくする簡単な方法はお風呂だ。冬は寒いため、ついついお湯を熱くしてしまいがち。ただ、熱いお湯よりも、40度ぐらいの少しぬるめのお湯に10~15分間ゆっくり漬かった方が、体の深部まで温まるのだ。冬場に浴室が冷えていると、逆に体を冷やしてしまったり、血管系の疾患を引き起こす原因にもなったりするので、浴室内も温めてから入るようにしよう。

対策2 「その場歩き」でもいいからウオーキングをする

血流をよくするためには、運動が欠かせない。その中でも効果的なのは、ウオーキングやジョギングなどの有酸素運動。ただ、この時期は「外に出て運動をするのは寒いし面倒」と、屋外での運動はハードルが高い。そんなときは、室内でテレビを見ながら「その場歩き」をするだけでもOKだ。その場合は、できるだけ太ももを高く持ち上げるようにしよう。「テレビCMの間だけやろう」などと、何度かに分けてでもいいので、1日でトータル30分ぐらいできると理想的だ。

対策3 きついブーツや下着を見直す

サイズがきついブーツや締めつけが強い下着は、血流を悪くする原因になるうる。血流が悪くなれば、当然その部分が冷えやすくなり、代謝が低下する。特に女性はこの時期、寒さ予防にブーツやガードルなどを使うことが増える。だが、サイズがきついものだと逆に体を冷やしてしまうので、締め付けが強くないものを選ぶように心がけるといいだろう。

対策4 しょうがで代謝アップを図る

しょうがには体を温める効果があることをご存じの方も多いだろう。しょうがには「ジンゲロール」という香り成分が含まれていて、この成分が血液循環をよくし、代謝などにも働きかけると言われている。ただ、生のしょうがを擦って食べるよりも、乾燥しょうがのほうが「温め効果」は高いと言われている。乾燥しょうがは、しょうがをスライスして1日天日干しにするだけと、簡単にできる。また、同じしょうがでも、タイ・ラオスの山間部などで採れる「ブラックジンジャー」というしょうがは、通常のしょうがの230倍もの燃焼力があるとして注目されている。これらのものを食生活に取り入れ、上手に利用するといいだろう。

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