JR九州の新型車両305系の試乗会が31日、筑肥線筑前前原~唐津間で実施された。筑肥線各駅に305系導入の告知ポスターが掲出され、運転開始日は2月5日(予定)とされている。

筑肥線の新型車両305系の試乗会が実施された

305系は1両あたり片側4ドア、車内はオールロングシートの通勤形直流電車。6両編成6編成(計36両)を2~3月に順次投入し、筑肥線で活躍する従来車両103系・303系と同様、福岡市地下鉄空港線(福岡空港~姪浜間)への直通運転も行う。

同車両は、「人にやさしく、環境にやさしいスマートトレイン」をコンセプトに、バリアフリー・快適性・環境性能を追求したという。既成の車体形状を活用することでコスト削減を図り、高効率の駆動用モーター(永久磁石同期電動機)の採用により、103系と比べて消費電力量を約半分に削減。客室照明にはLEDを採用する。1号車の床は木のフローリングとし、唐津への観光気分を盛り上げる仕様とした。

31日に開催された305系の試乗会では、唐津駅で出発式を行った後、参加者募集の当選者を乗せ、10時50分頃に唐津駅を発車。筑肥線筑前前原駅までの区間を1往復した。これまでの筑肥線の電車とは異なる白い車体で、電子警笛の音も特徴的。新型車両への期待は高く、沿線にも多くの鉄道ファンが集まっていた。

(写真左から)新型車両305系と、置換え対象とされる103系1500番台(6両編成)

新型車両305系の運転開始は2月5日からの予定。筑肥線各駅に掲出されたポスターでは、車内の冷暖房効果を高めるため、押しボタン式開閉ドア(スマートドア)の導入も告知されていた。筑肥線美咲が丘駅以西の各駅において、305系の列車停車時にドアは開かず、車内・車外のドア横に設置されたボタンを押すことでドアが開閉する。筑肥線下山門~筑前前原間の各駅については長時間停車する場合のみ、この方式を実施するとのこと。