女優の橋本愛が主演を務めた映画『リトル・フォレスト』が、第65回ベルリン国際映画祭(現地時間2月5日~15日)の「キュリナリー・シネマ」部門に正式招待されることが13日、明らかになった。橋本は、メガホンを取った森淳一監督と共に出席し、海外映画祭デビューを飾る。

初めて海外映画祭に出席する橋本愛(写真は昨年8月の初日舞台あいさつ)

映画の原作は、漫画家・五十嵐大介の同名人気コミック。橋本演じる主人公・いち子が故郷の山村"小森"に帰り、自給自足の生活をしながら生きる力を充電していく姿が、旬の食材を生かした日々の食事と共に描かれる。約1年にわたって岩手県奥州市でオールロケを行った四季の4部作で、前編の「夏・秋」は昨年8月30日に公開されDVDとBlu-rayが今月28日に発売。後編の「冬・春」が2月14日に公開を迎える。

今回正式招待された「キュリナリー・シネマ」部門は、世界三大映画祭であるベルリン映画祭が9年前の第57回から目玉として新設した部門。世界各国から「食」にまつわる良作が選出され、映画関係者だけでなく、世界中の美食家からも注目を集めている。同作の上映後にはディナーが振る舞われ、ミシュランガイドで2つ星を獲得しているドイツ屈指の有名シェフが、作品をイメージした特別メニューを提供する予定となっている。

初の海外映画祭を前に、橋本は「楽しみにしています」と喜びのコメント。作品を「日本ならではの美しい景色や四季の移ろいを、主人公・いち子の人生と重ね合わせて描いた作品です。2013年から2014年の東北を記録した映画でもあります」と説明し、「海外の皆さんにも豊かな気持ちになって頂き、楽しんでご覧頂けると嬉しいです」と期待を寄せている。

一方の森監督も「歴史ある国際映画祭に招待していただくこと、光栄に思います」と感激。「世界の人々に観てもらいたいという思いの強い作品です」と同作に込めた思いを語り、「一年を通して頑張ってくれた俳優、スタッフ、厳しい冬を迎えている岩手の人々の想いをスーツケースにつめて、ベルリンの地で、日本の美しい四季や東北地方の自然の恵みを紹介してきたいと思います」と意気込んでいる。

(C)「リトル・フォレスト」製作委員会