ものの値段が上がるということは資産が目減りしているということ

消費税の10%へのアップは、1年半先延しになりましたが、8%になって半年以上が過ぎて、買い物をするたびに、その重さをヒシヒシと感じている人も多いでしょう。それでなくとも、ガソリンをはじめ、値上げしている商品が目白押し。ボーナスシーズンを迎えても、サイフのひもが堅くなるのは当然のことでしょう。今までの時代は、モノの値段が下がるデフレ時代でしたが、まさにインフレ時代に突入したことを肌で感じます。

こうしたモノの値段が上がるインフレ時代に身を守るには、どうしたらいいのでしょう。もちろん、サイフのひもを堅くして、なるべくお金を使わないというのもひとつです。入ってくるお金は一緒なのに、今までと同じ買い物をしても、出ていくお金が増えてしまうのです。使う金額をコントロールせざるをえません。

もう少し積極的に考えると、自分が持っている資産を目減りさせないようにすることも大事です。たとえば、物価が5%上がっているとすると、自分の資産も5%で運用して増やさないと、実質的には、目減り=価値が下がっていることになるのです。

インフレに強い金融商品としては、株式や不動産が代表的といわれています。モノの値段が上がると、連動して上がりやすいと考えられているからです。

ネット銀行の定期預金ボーナスキャンペーンなら、大手銀行の12.8倍の金利も

いきなり、自分の資産、つまり貯金を株式や不動産に投資するのは、ハードルが高いという人も多いでしょう。そういった人は、少しでも金利の高い定期預金を利用するところから始めたらいかがでしょうか?

インフレ時代の様相が濃くなっているとはいえ、国が超低金利政策をとっているため、定期預金の金利は低いままです。大手銀行の1年定期預金(300万円未満)の金利は、0.025%。100万円預けても、250円(税抜き)しか利息がもらえません。それに、この金利では、物価上昇に対して資産が目減りしてしまう、ということになります。せっかくの虎の子、もう少し高い金利の高い定期預金を利用したいものです。

そこで注目なのが、「ネット銀行の定期預金」。インターネットを利用して、口座を開き、定期預金も預けられるネット銀行の預金です。しかも、ネット銀行の定期預金はボーナスシーズンに合わせて、金利を上乗せするキャンペーン金利を実施してくれます。せっかくですから、この機会を逃す手はありません。

表は主なネット定期の金利一覧です(100万円預けた場合)。1年定期でみると、大和ネクスト銀行の金利0.32%が最高、ほかに、楽天銀行、イオン銀行が0.3%、セブン銀行が0.28%、オリックス銀行が0.27%となっています。

主な「ネット銀行の定期預金」金利一覧

大手銀行の1年定期の金利が0.025%ですから、大和ネクスト銀行の0.32%は、12.8倍の金利がついていることになります。利息も100万円預けて、3200円(税抜き)もらえます。これだと、少し利息がついたことを実感することができます。

このネット銀行のキャンペーン金利ですが、時期が限られていたり、場合によっては条件がついていたりすることもあるので注意が必要です。

ネット銀行によって、キャンペーン期間や高金利を設定している種類が違う

たとえば、大和ネクスト銀行は、3カ月定期の金利が0.5%になるキャンペーンを12/1~12/30の1カ月に絞って実施しています。6カ月や1年もののキャンペーンも同期間ですので、利用したい人は12月のうちに申込をしましょう。

イオン銀行は、ネット銀行であるのと同時に、イオン、ダイエー、ミニストップなどのイオングループの店舗でもサービスが受けられるのが特徴。イオンカードセレクト会員限定でキャンペーンを実施しています。1年ものが0.3%のほか、2年、3年、5年ものも0.35%と高くなっていますから、少し長期でお金を置いておきたいという人には、オススメです。利用するには、イオンカードセレクトの保有が必要になりますが、イオンで買い物をする人なら、クレジットカード機能とイオン銀行のキャッシュカード機能、そして電子マネーのWAON機能を同時に持ったカードで便利なので、利用するのも一つの賢い選択肢でしょう。

ネットと店舗の両方が利用できて便利という点では、セブン銀行がその代表でしょう。セブン銀行の特徴はそのATM設置台数の多さです。現在、全国に2万台を超えるATMがセブン-イレブンなどの店舗に置いてあります。引き出しは朝7時から夕方19時まで12時間無料。大手銀行より使い勝手も高いです。セブン銀行も、6カ月もの(0.2%)のほか、1年、2年、3年ものが0.28%のキャンペーン金利となっています。少し長めに運用したいなら、1年ものを自動継続でつなぐ手もありますし、2年ものや3年ものを選択してもいいでしょう。

実は、セブン銀行の定期預金は、他の銀行の定期預金とは違う大きな特徴があります。一般的には100万円を定期預金として預けて10万円だけ使いたいと思ったら、100万円全てをくずさなければいけません。ですがセブン銀行の場合は、10万円を普通預金に振り替えて、残り90万円はそのまま普通預金より金利が高い定期預金として残しておくこともできます。普通預金に振り替えたお金は、ATMで引き出すことができます。

定期預金は、1万円以上1円単位でATMからも作成可能。普通預金から、すぐに使わないお金の一部を1万円から定期預金にでき、いつでも一部解約できるのです。その利便性と柔軟性を考えれば、貯蓄志向の高い人にとっては見逃せないサービスではないでしょうか。ボーナスを生活費にまわした場合でも、月々の生活費が余った時に、今回は1万円で1年間、などと設定することで、ATMから気軽に定期預金ができます。

キャンペーン金利について紹介してきましたが、そもそも運用する資産がないよ、という人もいるかもしれません。本当にそうでしょうか? 少し冷静に考えてみましょう。まずは、今回もらうボーナス。使う当てがたくさんある人も多いでしょうが、そのうち、5万円でも10万円でも、預貯金にまわしておく、しかもキャンペーン金利を利用して、少しでも多く増やしておく、ということだと、何かあった時に使えるお金として心の安心を得られます。

また、自動積立定期預金で毎月1万円など、積み立てている人も金利が低いですから、引き出して、まとめてネット定期のキャンペーン金利で運用したほうがお得です。

そのほか、年末調整で戻ってきた税金、別口座にたまっている児童手当。少しでも大きく増やしたほうがいいお金はたくさんあるはず! あなたも、インフレ時代の対応をはじめてみましょう。

(※写真画像は本文とは関係ありません)

<著者プロフィール>

酒井 富士子

経済ジャーナリスト。(株)回遊舎代表取締役。上智大学卒。日経ホーム出版社入社。 『日経ウーマン』『日経マネー』副編集長歴任後、リクルート入社。『あるじゃん』『赤すぐ』(赤ちゃんのためにすぐ使う本)副編集長を経て、2003年から経済ジャーナリストとして金融を中心に活動。近著に『0円からはじめるつもり貯金』『20代からはじめるお金をふやす100の常識』『職業訓練校 3倍まる得スキルアップ術』『ハローワーク 3倍まる得活用術』『J-REIT金メダル投資術』(秀和システム)など。