フィリピン・セブ島にある「SMEAG」はフィリピン大手の語学学校。韓国人や日本人などの留学生がたくさん訪れ、英語力を取得して、ここから世界に巣立っていく。学校で働きながら、週1で大学院にも通い、教育者として日々精進しているチェリーべスさんにお話をうかがいました。

■これまでのキャリア変遷を教えてください。

Cherybeth I Corbo(チェリーべス アイ コルボ)さん/フィリピン・セブ島/27歳/リサーチ&デベロップメント スーパーバイザー

大学時代に教育学部に在籍して英語の先生の資格を取りました。現在も毎週土曜日は大学院で英語教育について学びながら、平日は語学学校のスタッフとして働いています。20歳の時からここで働いていますので今年で8年目。最初は英語の先生をやっていましたが、今は"先生のための先生"の役割。先生たちの悩みや苦情を聞いて問題を解決したり、人をマネージメントする仕事です。

■現在のお給料は以前のお給料と比べてどうですか?

就職した当時は先生でしたが、その後、昇格して今の役職になり、キャリアに応じて給料もアップしています。具体的な数字は公表できませんが、大学時代の同じ学部の同級生と比べると給料は良い方です。他の語学学校の同じような役職の方に比べても給料はもらっている方だと思うので、満足しています。

■今の仕事で気に入っているところ、満足を感じる瞬間は?

以前は生徒さん相手の仕事でしたが、今は先生方を相手にした仕事なのでリーダーシップが求められます。クレームを言う側ではなく、それらの問題を解決する側になりました。会社の中にはいろんな立場があるので、いろんな人々をコントロールする仕事にやりがいを感じています。自分の成長を日々、感じさせてくれるので満足しています。

■逆に今の仕事で大変なこと、嫌な点は?

多くの問題は解決できていますが、たまに解決するのが困難な問題が起きたりもします。そんな時は大変だな~と思います。生徒さんからのニーズにうまく対応できない時はつらいですね。でもいつも最善を尽くして頑張っています!

■ちなみに、今日のお昼ごはんは?

語学学校のブッフェランチです。マネージャークラス以上の先生と生徒が同じカフェテリアで同じものを食べています。今日は、スイートポテト(大学芋)・スパイシーチキンの煮物・キムチ・白飯・ナスの炒め物・豆腐の味噌汁・バナナです。日替わりで、毎日の献立が食堂の壁に貼られています。9月からはフィリピン料理も拡充するとのことなので、楽しみにしています。

社員食堂で出るブッフェランチ

■日本人のイメージは? あるいは、理解し難いところなどありますか?

うちの学校には日本人の他に、韓国人、台湾人、中国人、ベトナム人、ロシア人…などさまざまな国籍の生徒さんが留学に来られますが、日本人は国籍の違う人と親しくなるのに結構時間がかかりますね。信頼関係を築くのに時間がかかるけれど、一度築いたら長く関係が続くようです。あと、日本人は他の国の人よりもプライベートな時間を大事にしていますね。

また、特徴的なのは、苦情を相手に伝える時。例えばシャワーの調子が悪い時、他の国の生徒さんは大声で「シャワーが弱いからなんとかして!」と軽い感じで言ってきます。でも日本人は何か深刻な表情で、私の隣にこっそりやってきて、小さな声で「申し訳ないんだけど、シャワーの調子が悪いから見てくれませんか?」とすごく申し訳なさそうに、紳士的に言ってきます。

意見を言う時は、他の国の人々は比較的、自分の主張を言ったらそれで会話は終わりですが、日本人は「あなたの考え方は~だけれども、私の考え方は~なんです」とふたつに分けて説明することが多いです。相手の考え方を尊重しつつ、自分の意見を伝えています。客観的に理解しようとする姿勢が多く見受けられますね。

■最近TVやラジオ、新聞などで見た・聞いた日本のニュースは何ですか?

1番印象に残っているのは2011年の東日本大震災です。あとは今年の台風による土砂災害のニュースなどです。フィリピンでもレイテ島など、台風被害がありましたが、緊急時に日本政府の対応がすごく早く、助けようとする姿勢が感じられ、常に災害に対して準備がある国なのだなと実感しました。政府の声明を国民がしっかり理解している点がフィリピンとは違うと思いました。

■休みのとりかたは?

先生の時は週休2日でしたが、今はマネージャーなので週休1日になりました。フィリピン人は日曜日の朝は教会に行って、家族と過ごすのが一般的で、私も休みの日は家族や友人と過ごしています。

■将来の仕事や生活の展望は?

まずは今の仕事で"先生のための教育者"としてしっかりマネージメントできる力をもっとつけたいです。これからもずっと教育に関わる仕事をしていきたいです。